性能照査型設計法とは、材料や構造、照査手法等を規定せず、一般に安全性/使用性/復旧性に対する要求性能を設定し、設定された要求性能を照査するものと定義される。1995年の阪神淡路大震災による鉄道構造物の大被害を契機に、従来型の仕様規定型設計法(*特定の材料や構造等を使用して、規定された手法に従い設計するもの)から性能照査型設計法改正(*鉄道構造物等設計標準・同解説(耐震設計))へ移行された経緯がある。尚、性能照査型設計法は、従来型に比べ、構造物の性能の明示、新技術の導入や特殊な設計条件下による設計の円滑化、国際規格ISO2394に適合することで国際間(の設計法)との互換性に優れる点などが挙げられる。ちなみに、性能照査型設計法は、2001年に「鉄道に関する技術上の基準を定める省令」を踏まえ、鉄道構造物等設計標準・同解説(コンクリート構造物)に定められる。