鉄筋ねじ継手方式とは、鉄筋工事の合理化において開発された特殊継手の1つで、原理的には、継手部分に専用のカプラーを装着し、ねじ節鉄筋のねじ部を利用して、カプラーの両サイドにあるナットを締めて固定する継手方式のことである。鉄筋ねじ継手方式には、ナットにトルクを与えることで鉄筋に張力を働かせて接合する「トルク方式」と、カプラーと鉄筋の隙間にエポキシ樹脂あるいは無機グラウト(モルタル)を注入する「グラウト方式」がある。なお、建築工事においては無機グラウト方式がその施工性の良さ/耐火上の安全性から採用されるケースが多いとされる。ただし、製鋼メーカー各社によるねじ節鉄筋毎に専門のカプラーを必要とされメーカー間の互換性はないとされる。