鋼床版繊維補強コンクリート舗装工法とは、デッキプレート/Uリブ溶接部に発生する疲労亀裂/損傷に対する道路橋床版上面補修/補強技術のことで、NIPPOによって開発された。原理的には、高剛性の繊維補強コンクリート(鋼繊維補強コンクリート;SFRCまたは有機繊維補強コンクリート;HFRC)を基層として舗設することで、デッキプレートの局部変形を抑制を通し、鋼床版の疲労耐久性の向上に寄与するものである。尚、デッキプレート/繊維補強コンクリート間の接着の際にはスマートボンド(高耐久エポキシ接着剤)を使用するが、HFRCはSFRCの場合と異なり、表層アスファルト舗装の修繕(切削)の際に、鋼繊維の毛羽立ち(有機繊維)が容易に除去でき、同程度の補強効果を有するものとされる。ちなみに、鋼床版繊維補強コンクリート舗装工法における繊維補強コンクリート(SFRC)の舗設は、低騒音コンパクトフィニッシャを使用するもので、高速道路内の狭隘車線規制作業範囲においても、施工時間の短縮/品質向上/安全性確保/周辺環境への配慮に富む施工が特筆され、既に9万km2の実績を有するとされる。