補足:若手施工管理技士のための「柱筋の地組み・玉掛け」豆知識
柱筋の地組みは、建物の1フロアの高さによってスタイルが大きく変わります。
RC構造のマンションなどは、1フロアの高さが約3mなのに対して、倉庫など階高が高い建物の1フロアの高さは5~6m。そのため、マンションにおける柱筋の地組みは立てたまま行い、倉庫などの階高が高い柱筋の地組は、横に寝せた状態で行います(図2)。

【図2】L=6m、W=900の柱筋を横の状態で地組した略図
マンションの柱筋はさておき、倉庫の柱筋地組は、次の手順で行うのが一般的です。
- 地組スタンドにかんざしパイプを差し、主筋を載せる。
- フープをかける。
- 下になる主筋を入れる。
- フープ筋を結束する。
- 幅止めなどの鉄筋を結束する。
- 場合によっては、座屈止めの鉄筋を結束する。
- 出来上がった柱筋は、クレーンで降し、立て起こすエリアにストックする。
地組された柱筋を吊り上げる方法は、下図のような棒状形の治具、もしくは四角いフレームを使います(図3)。いずれも、ワイヤーの先端に鉄筋用縦吊りクランプが4つ下がっています(レンフロークランプ)。

【図3】棒状形の治具もしくは四角いフレームを使う
そしてストックしてある柱筋にセットして吊り上げます(図4)。下の図はレンフロークランプの解除ワイヤーが絡まっている様子です。

【図4】ストックしてある柱筋を玉掛けする
柱筋を玉掛けする祭は、地べたでレンフロークランプを操作できますが、立て起こした時点で高い位置になり、遠隔操作(高い位置のレンフロークランプのロックを外す行為)が必要になります。赤と白の被覆ワイヤーは、ロックを解除するためのもので、柱筋を納めた後に赤を引きつつ、白を引くことによって、ロックされていた鉄筋が解放されます(写真4)。

【写真4】連フロークランプの赤と白の被覆ワイヤー
以上、基本ですが若手施工管理技士の皆さんのご参考になれば幸いです。
人工の計算が間違っていないでしょうか?
記事中の計算だと1人工当たり25000円とされていますが
この計算だと1時間あたり25000円支払っていることになります。
【改善前】
1本あたり玉掛けから柱筋セットまで20分/鉄筋工5人
1フロア:柱数260本×20分=86.6時間
86.6時間÷8時間=11日
11日×5人工=55人工×25000円=1375000円
【改善後】
1本あたり玉掛けから柱筋セットまで12分/鉄筋工5人
1フロア:柱数260本×12分=52時間
52時間÷8時間=7日
7日×5人工=35人工×25000円=875000円
875000円-1375000円=-500000円
ではないですか?金額の桁があまりにも違いすぎるので修正したほうが良いのでは?
そうですよね?
1時間で2万5千円なんて、鉄筋工は、凄く高給取りと思ってしまいました…
1フロア辺り50万の3フロア分で150万円の節約ですよね。