先入観が施工管理技士の給与と休日を奪っている
先輩Kいわく「古臭いのは建設業界だけでなく、施工管理技士の考え方も古い。まず、会社に正社員として雇われて働くことが常識だと考えている施工管理技士が多すぎる。そういった先入観や固定概念が新しい働き方の妨げになっているし、業界全体の給与水準も下げている」。
先輩Kは施工管理技士として、どこの会社にも属さず、派遣で色々な現場に呼ばれて管理をする、という働き方をしています。しかも、その収入は、施工管理者の平均年収の2倍近く。
先入観に捕われている古臭い私にとって、派遣社員と聞くと「大丈夫か?」「白い目で見られないか?」などと思ってしまいますが、先輩Kの施工管理技士はこう答えてくれました。
「たしかに施工管理の派遣社員と聞くと、安定していないとか、地に足がついていないと言われることもある。しかし、俺の目標とする建設現場での働き方は、自由な時間を確保できること。スキルを磨いて自分を必要とするリピーターをつくり、期間集中的に働くのが、自由と収入を最大限に両立できる方法なんだ」。
能力次第で、収入も休日も増える派遣の施工管理技士
とはいえ、派遣の施工管理技士でも「一番良いのは管理を請け負ってから工期終了までの期間は忙しい。でも、それが終われば、次の仕事を取るまで休暇がとれる。年一回は海外旅行にも行けるようになった」という。
休日の多さ以外に、派遣で働いて良かった理由を聞くと、先輩の施工管理技士Kは「普段から施工管理スキルを磨いて、それが認められれば、同じ会社から続けて仕事の依頼があったり、収入金額の交渉もできるから自分が納得のいかない金額の仕事は受ける必要がない」とのこと。
逆に、派遣の施工管理技士のデメリットを聞くと、「確かな施工管理スキルがないと、仕事を貰えなくなることが一番のデメリット。管理能力も全て自分一人の仕事として見られるから、そこは人一倍努力しなきゃいけないところだね。その代わり、正社員でテキトーに働いている技術者よりは技術力も付く。もし転職するとしても良い会社の正社員にはなれると思うよ」と。
先輩の施工管理技士Kのように、自由な時間と収入を確保するためには、それなりに技術の向上も必要となるようですが、羨ましい働きです。