安全衛生管理体制まとめ
事業所における安全衛生管理体制 | 混在現場における安全管理体制 | |||
労働者数 | 選任の必要な役職 | 現場の作業員数 | 選任の必要な役職 | |
100人以上 | 総括安全衛生管理者
安全管理者 衛生管理者 産業医 |
50人以上 | 統括安全衛生責任者(元請)
元方安全衛生管理者(元請) 安全衛生責任者(下請) |
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50人以上 | 安全管理者
衛生管理者 産業医 |
20人以上 | 店社安全衛生管理者 |
ここでの重要なポイントは、総括安全衛生管理者と統括安全衛生責任者の違いです。
総括安全衛生管理者は、事業所において労働者が100人以上の場合、統括安全衛生責任者は、元請・下請が混在する現場における労働者が50人以上の場合に選任が必要となります。
安全衛生責任者は、下請から選任する安全の管理者です。試験問題では安全衛生責任者を元請が選任すると書いてあると誤りとなります。
元方事業者(総括安全衛生管理者)の職務
※下線部は1級土木施工管理技士試験で頻出される箇所です。カッコ内(× )の記述は誤りの出題例です。
・毎作業日毎の巡視を自ら行う(×週に1度×下請負人に点検をまかせる)
・作業間の連絡および調整を行う
・関係請負人が行う労働者の安全または衛生のための教育に対する指導および援助
(×関係請負人の雇った労働者への新規入場者の安全衛生教育を事業者が行わなければならない→事業者は援助を行えばOK)
・協議組織の設置および運営
・クレーンの誘導等における統一された合図の決定
・足場組立て時等危険箇所の立入り禁止措置(×すべての措置を元方事業者が行わなければならない→措置の指示を行えば、全て自ら行わなければならないわけではない)
・作業主任者を選任する場合は、作業場の見やすい箇所に掲示する等により関係労働者に周知させなければならない
・強風や大雨など危険時の作業中止の決定
・足場の組立図や施工図等、計画書の作成
・施工体制台帳を公衆の見やすい場所に掲示する
安全衛生管理体制と元方事業者の職務の練習問題
【練習問題】次の記述は正しいでしょうか、誤っているでしょうか?
1.事業者は、常時20人の労働者を使用する事業場に該当している場合には、安全管理者を選任する。
2.特定元方事業者は、労働災害を防止するために統括安全衛生責任者と安全衛生責任者を選任する。
3.特定元方事業者は、作業場所の毎作業日の巡視に際しては現場設備、現場状況及び災害防止のための措置に欠陥がないか下請負人に点検をまかせていた。
【解答】
1.×…安全管理者の選任が必要な事業場は労働者50人以上を使用している場合である。
2.×…元方事業者(元請負業者)は統括安全衛生責任者を選任する。安全衛生責任者は元方事業者ではなく下請業者が選任する。
3.×…作業の巡視は特定元方事業者が直接行わなければならない。「下請負人に任せた」との記載があると誤りである。
元請け(総括安全衛生管理者)の職務、元請けのみなさんは今一度振り返って欲しいわ。
ちゃんとやってる?
す、す、すみません・・・