残業180時間でも、105時間に修正させるブラック派遣会社
残業時間は最も多い時は180時間、平均しても150時間は残業していました。が、派遣先のゼネコンの規定で105時間しか残業できないと言われ、105時間に修正してタイムシートを提出していました。
このようなことが、何か月も続き、派遣会社の営業担当者にも相談しましたが、営業担当者も建築のことは何も知らないド素人なので、現場の環境は変わりません。そこで社長、専務、その他社員に、現場の状況を一斉にメール送信するという行動に出ました。
すると後日、営業担当者から一度面談をしたいので、会社に来てほしいという連絡がありました。
指定された日に派遣会社に行き、応接室で現場の環境改善について相談しましたが、その時、営業に言われた言葉は今でも忘れません。
「それはあなたの働き方が悪いんだよ!」
その一言を言われた時、何も知らない素人に何でそんなことを言われなければいけないんだと怒りを覚えました。と同時に、こんな会社にいてもしょうがいと思い、すぐに退社を決意しました。
退職する旨を営業に話した後、現場に迷惑をかけたくなかったので、契約が切れる1か月前に再度、派遣会社に退職届も提出しました。
しかし、この派遣会社の営業は、私の許可もなく勝手に契約を更新し、竣工まで仕事をさせられるハメになりました。
その時の口説き文句は、「竣工までいてくれたら有給を全部消化してもいい」でしたが、その約束は、やはり反故にされました。
もちろん、この派遣会社は退職し、今は別の派遣会社で働いていますが、派遣会社によって待遇は全く違うので、派遣会社選びは慎重にすべきだと思います。
派遣社員が週休2日実現の救世主?
今、建築業界の技術者は高齢化が進み、若い職人や監督の担い手もかなり不足しています。これから、まだまだ2020年の東京オリンピック、リニア中央新幹線、東北震災事業などの公共事業があり、ますます人手不足は深刻化しそうです。そして、派遣社員への依存度がますます高まっているのが、日本の建設現場の現実です。派遣社員なくして、この世界は回りません。
しかし、元請ゼネコンの中には「派遣社員を使っていることは、なるべく発注者に知られたくない」という体質も依然としてあります。派遣を影の存在にしてしまっているのは、サービス残業を強要したり、残業代を搾取するようなブラック派遣会社のせいだけでなく、派遣先ゼネコンもその一端を担っていると思います。
そして政府や大手ゼネコンが音頭をとっている「現場の週休2日制」を実現するためにも、派遣社員の活用は必須になってくるはずです。正社員の残業分の仕事を派遣社員がカバーしたのに、その派遣社員についてはサービス残業が許される、ということは決してあってはならないことだと思います。
そろそろパフォーマンスはやめて、本音を語るべきではないでしょうか。それが建設業界のためになるはずです。
その通りです。
週休二日制じゃなくて完全週休二日制を目指せよ。未だにこんな時代遅れの業界だから若者には見向きもされなくなって、いつまで経っても時代遅れの業界なんだよ。