手書き図面が書けないと転職も困る
もはや手書き図面を書く環境はないのでは?という意見もあるでしょう。
データでの受け渡し、修正の頻度において、CADで作成したほうが絶対に効率が良いのは言うまでもありません。
しかし、手書きで書けないと、転職時に困ることもあります。
例えば、住宅の施工管理者はCADを使えることはもちろん、手書きのスキルだって必要となります。設計士が作図した図面を、現場で大工さんに納まりを説明するときに、その場でダンボールの裏などに手書きで展開図を書くことはよくありますよね。
むしろ、大工さんにCADに精通している人は少なく、手書きで全部書くほうが得意です。その場の展開図についていけないと、施工管理者としてはスキルを甘く見られてしまう可能性もあります。
転職先で手書きのスキルがあるのと、ないのとでは、現場の職人さんからの扱いも変わってしまいますし、会社の中でのポジションにも影響が出てきます。
そもそも設計専門の「設計士」だとしたら、手書きが書けないとなれば、会社としてはちょっと「え!?」っていう感じにはなります。
よく大工さんが、「建築士の資格を持ってても、現場の施工図を書けねえじゃん」とぼやいているのを耳にしますが、もし住宅を依頼している施主さんが聞いたらびっくりする話ですよね。施主さんは、設計士さんは当然手書き図面を「サクサク」っと書くんだろうな、と勝手にイメージしていますから。
車の運転で言えば、マニュアル車対応の免許は持っているけど、オートマ車だけを運転してきたから、トラックのようなマニュアル車を運転できない人に似ています。いざ運転しようとしても、もう何年も経験がないため、坂道発進もできません。
CADと手書きの関係もこれと同じで、特に二級建築士の資格を持つ人に多いのですが、「手書きの図面となると全く対応できなくなる」という設計士、あるいは施工管理者の方は、ご自分のためにも、現場のためにも、もう少し手書きの図面について実践する努力をしてみてはいかがでしょうか。
CADでの作図でも基本は、T定規からドラフタ等手書きと電卓を使い地道な作業を繰り返して
各々の線が持つ意味を認識して作図を行うものでは無いかと思う。
最初からCADでの作図は確かにスピード、修正を考えれば時代にマッチしているしそれに対応
出来なければ取り残される傾向にある。寸法修正も分解コマンドから如何様にも数値の変換が出来いわゆるノットスケール状態にある。
出来ることならCAD作図と並行して手書き図(簡単な図からでも)・電卓そして自分の脳を活用して
図面作業に励行するのが良策ではと考える。
本来CADは手書きの延長線上にあるものと思っています。なので、手書きで作図する時間に比べるとCADで作図したほうが断然速くなるはずです❗・・・しかし、手書き経験なくいきなりCADで作図している人の多くは、余計な線や文字を書き込み過ぎるあまり、かえって手書きよりも時間がかかっているように思います。
CADで描けるなら、手書きでも描けるんじゃないんでしょうか?そんなことないですか?
私が入社したころは、まだまだコンピュータが普及しておらず、ようやくワープロが出回り始め、OSはMS-DOS全盛…という時代でした。
手書きの図面が本当にムダと感じていて、早くコンピュータによる作図が普及していかないかと、心待ちにしていたものです。
今でも、簡単な図面は手書きのほうが早いかと思って描き出すんですけど、作業の途中で「やっぱPCで描いたほうが早いわ」と思って描きなおしちゃうんですよね・・・
手描きで頭の中を整理する、という効果もあるかもしれませんが、慣れてくると画面上でも脳内で整理できちゃうのですよね。