土木学会認定土木技術者資格制度とテクリス
『土木技術検定試験-問題で学ぶ体系的知識』は本来、「2級土木技術者資格試験」の参考書だと既述しました。
2級土木技術者資格とは、土木学会の認定資格。従来はさほど認知されていない資格でしたが、徐々に認知度が高まり、発注機関からの評価も高くなってきました。ひとつ上の「1級土木技術者資格」を取得すれば、主任技術者や監理技術者を務めることも可能になるので、1級土木技術者資格は、技術士に肩を並べる資格だとも言われています。
まず、2級土木技術者試験に合格すると、国交省発注の設計業務に、担当技術者として参画できる条件が整います(※地方自治体や民間発注業務は、必ずしも要求されるわけではありません)。
担当技術者として参画できるとは、業務遂行の実績がTECRIS(テクリス)に登録されることを意味します。テクリスに登録された土木技術者は、個人として評価を受け、点数いかんでは優遇される可能性もあります。
テクリスとは、国、独立行政法人等、都道府県、政令市、市区町村等の公共機関や、鉄道、電気、ガス等の公益民間企業が発注した調査設計業務、地質調査業務、測量業務ならびに、補償コンサルタント業務の内容を、その業務を受注した企業がコリンズ・テクリスセンターに登録し、その登録された業務内容をコリンズ・テクリスセンターがデータベース化し、発注機関および受注企業へ情報提供しているものです。
公共工事の前提となる業務の発注にあたっては、業務の地域性、特殊性、企業の技術力などを総合的に評価する必要があります。このため発注機関は、公平な評価により適切な企業を選定し、各業務の入札・契約手続の透明性、競争性を一層向上させるためテクリスを活用しています。
入札参加資格として、テクリスに登録していることを条件にしている発注機関も増えています。現在では、それらの発注機関の多くが業務契約の際、受注した企業に対して、業務実績データをテクリスへ登録することを仕様書等の契約図書に記載して義務付けています。
(出典:一般財団法人日本建設情報総合センター「コリンズ・テクリス」)
『土木技術検定試験-問題で学ぶ体系的知識』は、2級土木技術者資格の参考書ですが、土木の基礎を学ぶのに最適です。
この本で基礎を身につけ、安全確実な仕事ができるCADオペレーターや土木技術者が一人でも増えれば嬉しいです。
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