BIM時代の建築技術者に必要な技量とは
では、数年後にBIMなどで設計図の時点で施工図レベルで完成された図面(3次元のモデル)ができていれば、「設計図から施工図への変換作業」が全く必要なくなるのか?といえばそうではないと私は考えています。
確かに、3次元で検討することで、設計図の不備な部分による手戻りなどが大きく減少することになり、一定以上の品質をより短期間で検討し施工するためには、大きな意味があります。
ただし、一見完成しているように見える3次元データが全て「正しい」とは限りません。例えば、サッシの納まりの詳細が本来は風雨にさらされる部分に使用してはいけないデータを使用していたために漏水をしてしまうことが可能性としては考えられます。
また、設計図は施工が完成した形のみ表現されています。だから、一見成立しているようで実際には、取付け下地の設置が不可能な納まりだったり、金物などの曲げ加工が出来ない納まりであったりして、施工が成立しない可能性も考えられます。
だからこそ、見た目に騙されず、自分の経験や学んだ知識を総動員して、表面上に見えない部分や出来上がるまでのプロセスを、品質上のトラブルが発生しないように管理していく技量が求められている気がします。
手書き、CAD、BIMと設計図書の精度アップ
ここ30年間で、現場の建築技術者に求められる仕事内容は、大きく変化しました。手書きからCAD、いずれはBIMへと設計図書の精度が上がっていくため、主として検討すべき部分が変わってきているからだと私は考えています。
しかし、どの時代においても施工のプロセスをイメージしながら、最終的に不具合のない建物を完成させるという「根本」は同じです。
みなさんは、いかがお考えでしょうか?
すげーいい記事。
おっしゃる通り、イメージできる能力はBIMでも必要。楽だからBIMって感じでいいと思う。そー楽なんだよ。
BIMの怖いところは、実現不可能なものが一見納まっているように見えると言うところだと思います。おっしゃる通り表面上に見えない部分や出来上がるまでのプロセスを、管理していく技量がとても大切だと思います。
まずBIMで作り、施工図が要らなくなるというのはまだまだ先の話だと思う。
現場では施工図を見て職人さんが施工するわけで、BIMの図面を見ながら施工する職人がどの位いるだろうか…
BIMを平面図にすることは出来るが、平面に切るレベルは基本的に一定であり、サッシがない所を切ってしまうと、ただの壁しか映らない。
(勿論表現する方法はいくらでもある。)
職人皆がBIMソフトのビューワーを使いこなせるようにならない限り、BIMで施行は難しいと思う。
しがないCADオペです。
本日、手書き製図がデータで送られてきました。
本当に感動しました。
最早不要かもしれませんが、私自身の為に
今更ながら製図検定を受けようと思いました。
ストンと腑に落ちました。しかし、BIM導入には、特にお金を出す50代の古い人が「使えるの?大丈夫?」となるとなかなか難しいです。とにかく、ソフト代が高すぎて、スーパーゼネコンが入れているソフトは維持できません。今はまだ導入期で完全に施工までやっているところは無いとかですよね。私もBIMが素晴らしいのはわかります。可能性を感じるのもわかります。家で体験版使って忘れないように頑張ってます。
意匠図と構造図から読み取る力は必須なので
「素人でも」というのは止めてほしい