中間貯蔵施設の工事は3種類
中間貯蔵施設とは、福島県内の除染作業で発生した汚染廃棄物などを貯蔵しておく施設です。最終処分するまでの間だけ貯蔵するので、「中間」と言っており、仮置場に置いてある除染土壌等の受け入れ先になります。
地理的には、爆発事故を起こした東京電力福島第一原子力発電所の敷地を取り囲む形で、大熊町と双葉町に整備を進めています。国会周辺に置けと言う人もいますが、もちろん悪い冗談です。
中間貯蔵施設の工事は、大きく分けて次の3種類があります。
- 受入・分別施設の造成、建築工事
- 減容化施設の造成、建築工事
- 除染廃棄物の輸送施工管理
上記2つの造成工事は、いわゆる切土・盛土等の造成工事で、一般土木と何ら変わりません。ただし、タイベックスーツを着る場合もあります。
仕事内容も、一般の土木経験者であれば対応でき、かつ重機も使えるので、土木工事ではそこまで人員を必要としていません。
建築工事についても、ベルトコンベヤーの敷設など、メーカーが施工管理するケースも多いため、建築人員はさほど不足していません。
もっとも人材不足が深刻化しているのは、3つ目の「除染廃棄物の輸送施工管理」です。
中間貯蔵施設の輸送施工管理の求人
環境省によると、中間貯蔵施設へ輸送する予定の除染廃棄物の量は約1400万m3にのぼります。そして、仮置場の数は、仮仮置場や一時保管場所等を含み、全部で321箇所あります。
そのうち、搬出が完了している仮置場は、2018年7月31日時点で102箇所。つまり、残り219箇所の仮置場から、除染土壌等を搬出しなければなりません。
1つの仮置場に対して、1名以上の施工管理者が必要となるため、のべ人数ではありますが、219名の施工管理者が必要になります。また、実際には今も除染作業が一部継続し、仮置場が増えているエリアもあります。
2018年8月28日時点での輸送状況を見ると、まだ8%しか搬入が済んでいません。極度の人手不足です。しかも、中間貯蔵施設の仕事内容は従来の除染作業のように、そこらへんの建設をかじったような素人では務まりません。
誰かがやらなければいけない仕事。周囲の理解、国民の理解もまだまだだし、僻地で単身赴任の人も多いだろう。
お金で働く人も多いだろうが、それだけでは絶対にキツイ。
こういうところで働いている皆さんは尊敬に値します。
応援しています。
輸送の施工管理ってなんじゃろな
初めて復興仕事人さんのブログ読みました。
いつもありがとうございます。
全然畑違いの仕事しているのでわからないのですが、
具体的に施工管理技士の資格取得と、
ある程度の経験ですよね?
東北に住むものとして詳しく知りたいし、
挑戦してみたい気持ちになりました。
弊社にも中間貯蔵専門のセクションがありますが
末端の作業員は現地採用の嘱託社員もしくは下請けなので
記事にあるとおり、モラルの維持が課題となっています
まったく分野の違う会社が、突然除染関連の部門を立ち上げて
素人を派遣していますから、確かにお金になるのだと思いますが