こおげ建設の現状とこれから
山根会長が代表取締役を務める、こおげ建設の現状についても聞いてみた。
「現在は住宅を始めとする民間と公共を半々でやっています。公共では300億円規模の中央病院、市役所や学校と立て続けに仕事をいただいたことで、今がちょうど高い山の頂点といったところでしょうか。来年から下がることは確実です(笑)」

昭和27年創業のこおげ建設(鳥取市八頭町)。従業員は53人。介護・福祉も扱う総合建設企業だ。
ただし、理想を言えば繁閑の差がなく、毎年一定の仕事ができるのがありがたいという本音もある。
「我々は毎年右往左往して、毎年ギリギリなところが多いわけです。特に地方は民間の力が弱いので、公共に頼らざるを得ないことが多い。毎年、安定して利益確定させていただくことで人材確保や人材育成できますので、そこは公共とはいえ、どちらが偉いとかではなく、対等な関係として訴えていきたいところですね。」
今年の秋からは、7月の西日本豪雨などで発生した自然災害の復旧の仕事が入る見込みだ。
「今回の豪雨で道路や川がたくさん壊れてしまいました。私たちは地域あっての会社ですので、何とかしてこの地域を守りたい。人のやりくりなど大変な部分もありますが、地域の要望に応えるために一生懸命頑張ります。」
地震、水害。鳥取県の災害と建設業の関係
災害と建設業の関係について「まずは役所からの情報が頼り」と山根会長は語る。
「まずは役所との連携が求められます。この災害で何が必要なのか、何人必要なのか。できるだけ正確な情報を提供して欲しい。全てはそこから始まります。災害と一口に言っても、地震や水害など多様なのでそれに合わせた経験や技術も必要です。
2年前の鳥取県中部地震のときは中部建設業協会が県とタッグを組んでいました。うちからも人員を派遣しました。家屋の浸水が中心の水害では地権者の許可なく壊せませんが、スピードも求められるというジレンマがあります。どの災害にもそれぞれ違った難しさがあります。」
「夜だろうが雨だろうが、復旧のために全力を注ぎたい」と思うからこそ、国や自治体に改善して欲しいこともある。
「災害の現場は非常に労働条件が悪いわけで、どんなに注意をしていても二次災害の危険があります。それだけに労災は手厚くして欲しいと思います。災害時応援協定を締結しているわけですから、そこは危険な場所に大切なスタッフを派遣する以上、しっかり整備して欲しいですね。八頭町の現場も十分気を付けて復旧していきます。」
鳥取県を支える鳥取県建設業協会とこおげ建設の活躍に期待したい。
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