国宝建築の謎に挑む地元の設計士
時は平安時代。役行者がお堂を法力で小さくして、断崖絶壁の岩窟に「えいっ」と投げ入れた。——そんな伝説から「投入堂」と呼ばれている国宝建造物が鳥取県にある。
たどり着くまでは麓から両手と両足をフルに使って小一時間。一体誰が、どう材料を運んで、どのように建てたのか?荒唐無稽な伝説を信じてしまいたくなるほど、投入堂の施工方法は謎に包まれている。
しかし昨年、投入堂の謎について、地元の一人の設計士が40年にわたる研究成果を書籍にまとめた。
投入堂は一体どのように建てられたのか、また、設計士から見た投入堂のデザインや設計の魅力について聞いた。