土木系学生は公務員志向が強すぎる
――最近の就職先の傾向は?
久場 就職先を大きく分けると、公務員系、コンサル系、ゼネコン系のほか、鉄道会社や電力会社などのインフラ系の4つに分かれますが、最近は公務員志向が強い傾向があります。ここ数年、国土交通省や環境省、福岡市役所や福岡県庁などに就職する学生が一番多いですね。ここのところ採用枠が増えているということもありますが。
個人的には「コンサルやゼネコンがもっと多いほうが良いんじゃないかな」「ちょっとバランスを欠いているかな」という印象を持っています。
――公務員志向が強すぎる?
久場 特定の自治体に九大生ばかり入るというのは、彼らにとって本当に「幸せ」なことなのか、大いに疑問が残るところです。上に行けば行くほど、技術職員のポストは限られてくるので、「将来のことをしっかり考えているのかな」という気がします。
――土木系の学生は安定志向?
久場 そうですね。昔からのことですが、その傾向が続いています。
――国土交通省などは?
久場 国土交通省を志望する学生はたくさんいますが、採用試験が難しいのでなかなか通りません。かなり実力のある学生でないと、通らないですね。国土交通省に入る学生は、院生を含め毎年5名前後ですかね。われわれとしても手厚く指導しているところであり、毎年コンスタントに学生を送り出しています。他の大学と比べても、頑張っているほうだと考えています。
公務員、とくに地方公務員の場合は、就職が決まるのが8月中旬ぐらいと遅いので、民間企業からすでに内定をもらっている学生は悩むケースが多いと思います。
権力を振りかざす世間知らずの勘違い野郎どもは本当に消えていただきたいです。