行政の土木臨時職員として働くコマチアイコン
男性には関係ない。そんなことを言わずに、女性のライフイベント毎に待ち受ける不安を、まずは知ってほしい。働く女性に対する厳しい社会的圧力のような現実を。
これは製造業の事務職を10年間、医療事務員として5年、現在は行政の土木臨時職員として働くコマチアイコン(仮名)さんが実際に経験した話だ。
働き方改革で、女性の活躍推進を進めるという華やかな政策を進めている一方で現実は厳しく、今でも女性の就業にはライフイベント毎に3つの大きな障壁が待ち受けている。
婚姻
10年間働いて愛着のあった製造業の事務職だった。仲の良い同僚にも恵まれていた。それが結婚したら、女性にそぐわない現場へ部署移動となる。怪我をしたり体調を崩したら大変だ。自ら退職した。
「いやなら辞めてください」的な事実上の解雇だった。この会社の経営者は家庭を持てば家事や育児で仕事が疎かになっては困ると考えていたのだろう。
アイコンさんが退職直後、新たな事務員の求人報告が出されていたという。採用された方は、未婚の女性だった。
育児
努力家のアイコンさんは、婚姻すれば解雇されることを予想していた。用意周到で勤務中に医療事務の資格を取得する。数社、調剤薬局の面接試験を受けようやく採用された。既婚者でも採用してくれたことを喜んだ。
・・・5年間後。信じられない事に、子供ができると同時に解雇となってしまった。白衣を着て人の役に立てるとやりがいを感じて勤務した医療関係の仕事。2回目の屈辱。「なぜ、医療の現場でもこんな事に」悔しさに涙した。
復職
ある程度の学歴や社会経験があっても育児中であれば採用のハードルは高くなり、書類選考の時点で落とされてしまう。事務系正社員の求人には多くの女性が就職を希望する。
採用の順位は当然、独身女性が優先となるケースが多いようだ。運良く面接にこぎつけても、まず始めに「お子様はいますか?」と質問されてしまう。これで23回目。返送される履歴書が涙で濡れた。
「もうやめよう、正社員は無理。時間の無駄」と5年契約ではあるが行政の臨時職員に就くことに決めた。
職場の配置転換で自主退社に追い込まれる。出産や産後休暇で休職する社員は退社させ、繰り返し代わりを雇用する。子供がいれば、家庭の用事で仕事を頻繁に休まれては困るので採用は断るのか。これは雇用に関する決まりに反していないか。女性であることを理由に男性と差別的に取り扱われることは禁止されているはずなのに。
働き方改革の前に男性の考え方を改善すべし
国で定められている「当たり前」が通用しない現実。理不尽で悲しい思いをしている女性は大勢いると思い同情する。
優れた社会スキルを持った女性が「働きたくても働けない」。これが事実であれば社会的な損失だと思う。婚姻や育児が理由で社会の歯車に戻れない焦り。経験した者でなければわからない。建設業に従事される女性にも、将来の不安やこのような悲しい思いは決してさせてはならないと思う。
反面、働くごく一部の男性はどうだ。家事も育児も女性まかせ。洗濯も料理もできない。仕事や役職だけで社会的身分を評価される。「俺がやった現場だ」とカリスマ気取り。自己満足に浸って仕事やゴルフ、飲み会しか頭にない。
働き方改革の前に男性の考え方を改善したほうがいい。
>現場事情を理解されていない方々が机上で考えた「単純なハード面」ばかりに思える。
この一文が響いた。弊社も女性技術者を育成していますが、現状手いっぱいのところに快適トイレの清掃やその他導入されたもの、あるいは独自に導入したもの、予算的、実務両方から厳しいのが事実。
書類簡素かどころかむしろ増え、恥ずかしながら改善の余力がありません。改革の順序に違和感あります。
いいかげん世論のご機嫌とりではなく、現場目線になって考えてほしい
そうなんだよ!建設業界を腐らせているのは内部にいる、おじさん連中、まったく現場を知らず、建設業から上前金を得ているあの組織、役所よりもやる気のない、あの人たちのせいなんだよ!個人的感想です。
本当に優秀なら、結婚出産でも解雇にならないと思いますが
もし給料が月給制なら、頻繁に休まれると会社が損なわけは当然として、
それ以上に他の社員に対して不公平になるのが一番の理由でしょう。
当日急に休まれたら、その穴埋めは誰がやるのか、その手当や保証や出来高はどうするのか。
それで不満が続出して優秀な人にやめられたら、それこそ甚大な被害が出る。
決して既婚だからとか、子持ちだからとかいう差別でなくて、そういうリスク回避するため。
女性は子供を持っているという理由だけで雇用されなかったりするから、実は普通に男を採用するより子供を持っている女性の方が優秀だったりするんだよね。
そして子供を持っている女性は「会社に貢献しなければ自分の居場所がなくなるかもしれない」と思っているから、時間内できっちり成果を上げて仕事を終わらせてくれることが多い。
そう考えれば子持ちの女性でも採用する価値はあるんじゃないだろうか?
そして、男だって今は良いかもしれないけれど自分自身が弱者となる可能性があるわけで。
例えばうつ病になった時に「成果を上げていないという理由で解雇・左遷する会社」と「回復するまで待ってくれる会社」とどっちが良いかということだよね。
女性に優しい会社は、総じて人に対して優しい会社だったりする。
おそらく優秀な女性はそもそも建設業に来ない。CAD関係とか欲しい人材はいくらでもあるはず。特に情報化施工になれば、在宅勤務でやるパターンもあるのでは?
今の企業ってどこも女性持ち上げアピールに躍起。
そのために、男性の悪い部分、弱点を積極的に取り上げる。
こういう意識の会社は結局のところ相殺になるのでこれから発展しない。