熊本地震の復興現場で奮闘する、熊谷組の現場所長
2016年4月、熊本地震が発生した。熊本県の阿蘇大橋地区では、高さ約700m、幅200mにわたり山の斜面が崩壊。約50万m3の土砂が流れ落ち、国道57号、JR肥後本線が寸断された。熊本都市圏と大分、宮崎を結ぶ交通インフラが絶たれ、地域の生活、経済に深刻なダメージをもたらした。
国土交通省は発災の翌月から、砂防事業として災害復旧に着手。余震が続く中、二次災害の危険もある作業だったが、重機の遠隔操作による無人化施工などの技術を駆使し、2020年3月に工事完了を迎える。
この難工事を請け負ったのが、株式会社熊谷組(本社:東京都新宿区)だ。熊谷組は「ネットワーク対応型無人化施工システム」を独自開発。約1km離れた操作室から、最大で14台の重機を同時に稼働させ、危険斜面での土留盛土作業などをやりおおせた。
ひょんなことから、熊谷組の現場所長である北沢俊隆さんにお話を聞く機会を得た。施工の苦労話などについて話を聞いてきた。
大型台風は今後も来るだろうから、ダムはまだ必要だな。