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【スポットライト】”土木好き” 東急建設・寺田光宏社長が語る「技術者の誇り」

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公開日:2020.06.05
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大規模な街づくりに魅かれて「東急建設」へ

田中 インフラ全般が好きだったと仰られていましたが、東急建設へ入社されたのは、特に電車が好きだったとかそういう事情からなのでしょうか?

寺田 いえいえ、特に電車好きというわけではありません。どちらかというと当時から当社は大規模な街づくりのイメージをパンフレットなどで打ち出していたので、それに魅かれて選びました。多摩田園都市の開発写真ですね。

田中 入社されてからの配属は?

寺田 そういう街づくりといった大規模なことがやりたかったので、造成現場の希望を出したら、その通り造成現場に配属になりました。最初は神戸の垂水の現場。確か54haぐらいで計画人口が1,500人ぐらいの団地だったと記憶しています。

田中 その造成の現場の後に今度は鉄道の現場へ?

寺田 当社の仕組みで7年目に定期異動というものがありまして、その時にいきなり東京へ転勤だということで、そこからは延々と鉄道工事の現場をやっていました。造成の現場では夜勤は2、3回ぐらいしか経験していなかったのですが、都市土木になると週に2、3回は夜勤が当たり前で生活環境も大きく変わりましたね。

私の場合は、主に大きな現場を3つほど経験しました。1つは池上線の連続立体交差工事。2つ目はあざみ野駅の改良工事、そして3つ目は二子玉川駅の改良工事です。

現場時代(2列目左から3番目、池上線立体交差工事)

田中 特に思い出に残っている現場はどこでしょうか?

寺田 現場は全て思い出深いですね(笑)。池上線の連続立体交差工事は、一晩で地下に線路を切替える直下地下工法を採用するというかなり大変な工事でした。

3月に切替工事が決まっていて、2月の毎週土曜日夜にその実験を繰り返すわけですが、うまくいかず、毎週日曜日の朝、うなだれて帰ってくる(笑)。切替え本番当日は何とかうまくいって良かったです。

2つ目のあざみ野駅の改良工事は、3年間で横浜市の高速鉄道の駅をつくるという計画なんですが、誰がどうみても工期が間に合わない(笑)。当時、バブルの時代で職人さんも不足していて、鉄筋工が昼間は集まらないので夜マイクロバスで来てもらったりして、何とか間に合いました。

最後の現場が二子玉川駅改良工事です。今は、再開発も終わってとても綺麗になっていますが、その再開発をするために当時の線路を入れ替えて、配線替えしないといけない。配線替えといっても、平地で走っている線路を変えるのではなく、すべてが高架橋でしたので、高架橋全てを取り壊さないといけない。

しかも電車は運行しながら。とにかく2次元の図面をみても全くわからないんですね。ですから当時からCGを使ってお客さんや現場でも説明するのですが、その説明に苦労しましたね。複雑な工事でもう1回あの工事をやれと言われても、私にはできませんね(笑)。

田中 昔から、東急建設さんがやられる工事は難しいところばかりだという印象があります。

寺田 当社に「何が得意ですか?」と聞かれた際は、「狭いところをやるのが得意です」と答えていますね(笑)。田園都市線に乗られた際は二子玉川駅の手前で大井町線が見えますが、そこのカーブがとても綺麗になっているので、見てほしいですね。

鉄道現場は大変なことばかりでしたが、その都度、いろいろな場所で仲間ができ、プロジェクトに携われるのは建設業の醍醐味ですし、土木技術者でよかったと思えることです。

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この連載について

スポットライト(月刊土木技術)
スポットライト(月刊土木技術)

「スポットライト」は、月刊誌「土木技術」で掲載されているインタビュー記事です。“今、会いたい”土木業界の第一線で活躍されている人のクロニクルをインタビュー形式でお聞きする好評連載企画です。

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この記事を書いた人

理工図書株式会社(土木技術社)
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創業120年!月刊誌「土木技術」と建築・土木や理工系の大学テキスト・教科書、専門書をメインとする老舗出版社です。
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