若いもんは、失敗しても良い。ベストを尽くせ。
――若い社員の育成はいかがですか?
瀬尾さん とにかくいろいろな経験をさせることですね。発注者との打ち合わせなどにも若い社員を同行させます。パソコンが得意だ、書類づくりが上手だといって、そればかりさせるのはもったいないです。
フィールドワークをさせないのは、この業界のおもしろさをわからないままにさせることだと考えています。荷が重いかもしれないけど、とりあえず任せて、なにかあったら私が最後責任をとるという考えでやっています。
もし、「なんで発注者にあんなことを話した」と叱ると、もうしゃべれなくなっちゃいます。現場の雰囲気が縮こまっちゃうと、二度と元には戻せません。
「若い社員がベストを尽くしたんだったら、それはそれで良い」「多少間違えても、前に進んでいれば良い」というスタンスで見守ることにしています。足場を組んで、モノを見ながら、なにをどうするということを決めていくことにしています。
自分のやっている仕事を対外的に発表することも大事なので、例えば土木学会全国大会で発表する論文作成などもやらせています。土木のプレイヤーはわれわれ現場の人間であり、われわれがどんどん発信していくものだと思っています。
発表して、困っている人にその技術を使ってもらえれば、土木技術者としてこんな嬉しいことはありません。
――発注者への説明で工夫していることは?
瀬尾さん 3Dの映像で説明したり、模型をつくって説明することもあります。橋の経験の少ない若い発注者の方が、橋のウラ側に何がどのようについているか、規模とか寸法をイメージしやすいように工夫をしています。
品質を高めるため、3Dや模型以外で、お互いの感覚の差を埋め合わせる良い方法はないかいろいろ考えているところです。
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