舗装は最後のお化粧。美しく仕上げたい。
――高速道路の舗装の施工管理は、一般道路とは違いますか。
三輪さん 一般道路と比べ、車両が高速で走るので、より平坦性が求められる点ですね。舗装を平らにするのは、マニアックな技術で、機械を操作する際には、いかに同じスピードで、同じ厚さで均すかが命みたいなところがあります。「鉄は熱いうちに打て」と言いますが、舗装も材料を供給するタイミングが数分でもズレると、平坦性が確保できなくなるので、材料を運ぶロジの確保などもシビアになってきます。そういったところへのこだわりが、平坦性の数字として現れてきます。
平坦性の確保には、いつも苦労します。どことは言えませんが、以前自分が施工管理した高速道路を走るたびに、「ここはちょっと失敗したなあ」と感じることがあります(笑)。
――舗装現場の魅力、やりがいはなんでしょうか?
三輪さん 舗装について、一般の方々はあまりイメージできないと思いますが、舗装工事に入る直前の高速道路の様子を見ると、とても道には見えないと感じると思います。土工部分なんかは、平らに土を盛っているだけだし、見た目は更地に近いです。トンネル部分も、覆工はしていますが、地面はやはり更地状態なんです。
共同溝や排水設備、ガードレール、監査廊など、道路を供用するのに必要な部分は、舗装工事に入っているんです。つまり、一般の方々が道路だと思う部分は、だいたいわれわれ舗装会社が行っているんです。舗装の仕事は道路を仕上げる仕事という点で、魅力、やりがいを感じています。道路の最終形をつくり上げるので、達成感も大きいです。
発注者さんから、舗装という仕上げの段階まで来たので「あとは頼んだよ」という空気を感じることもあります。こちらから「ここはこうしましょう」と発注者さんに提案すると、それが通ることも珍しくありません。「ものづくり感」を味わうこともできます。
道路が供用開始する段階では、ゼネコンさんはもう現場にはいません。開通イベントなどは、舗装会社が協力して行うことが多いんです。工事を最後まで見届けることができるのも魅力です。あと、土木工事に比べ、舗装工事は勝負つくのが早いので、飽き性に向いているかもしれません(笑)。同じ現場に5年もいることはまずないですから。
舗装工事は、地域住民、ユーザーさんに近いところがあります。例えば、国道だと、沿道の住民がユーザーさんであるわけです。舗装工事が終わりに近づくと、「キレイな道ができたね〜」などと声をかけられることがあります。モノがほとんどできあがっている段階なので、ユーザーさんも率直に喜んでくれるわけです。意外とそういうところが、舗装会社の面白さだと思っています。
――自分が理想とする舗装のイメージとかはありますか?
三輪さん それはありますね。私だけでなく、舗装の人間は皆それぞれ理想のイメージを持っていると思います。変な言い方になりますが、舗装は「最後のお化粧」みたいなところがあるので、「化粧である以上、美しく仕上げたい」という気持ちはあります。
1つ上の人の仕事を見ながら、考えて仕事をしなさい
――現場のマネジメントで心がけていることはありますか。
三輪さん 事務所の社員には、「次につながる経験をする現場にしたい」という思いでいます。私は社員に対して「与えられた役割の1つ上の仕事を見ながら、日々考えて仕事をしなさい」と言っています。自分に与えられた仕事、指示されたことだけやっていると、次の立場になったときに、ちゃんと役割を果たせないことがあります。それは仕事のイメージができていないからです。上司なり先輩なりが、なにを考えて仕事をしているのかについて、多少なりとも理解しつつ仕事をしていくことによって、成長していってもらいたいと思っています。
それと、「やり方は問わない」です。もちろん到達点は伝えますが、どういうアプローチでいくかは、できるだけ社員本人が自分で考えてもらうようにしています。自分で考えてこそ、経験したことになるからです。わからないことは聞いてもらって全然OKですが、基本は「自分で考える」です。
あとは、作業員さんに対する指示の出し方ですね。こちらが意図していることがちゃんと相手に伝わっているかどうかについては、気をつけて見ています。ちゃんと伝わっていないと、だいたい間違ったモノができちゃいますので。若い社員で多いのが、「私はちゃんと言いました」という言い訳ですが、しばしば「それではイカンでしょ」と注意しています。言うだけでなく、相手がちゃんと理解したか確認する必要があります。最終的には、できあがったモノを見て確認する必要があるわけです。ここをちゃんとやっておかないと、安全面でもトラブルにつながりかねません。
舗装っほとんど最後の工程なので、改良屋からみたら予測不可能な危険度は少ないし、完成すると舗装屋さんのおかげで道路が出来たみたいに見えるのね、いいとこ取りなんだよね‼️
まっ、デスクワークが仕事の所長さんなら皆同じか!
舗装屋さんは8割がた現場ができたところの最後の仕上げだから、突発的なことがほぼなく一番利益率がいいと聞く。そりゃ地元から文句も大して言われず感謝されることが多いからやってて楽しいたろう。その分不出来な仕事をしたら噂は直ぐに広がるだろうけど。