いずれ人が機械を操作できない時代が来る
――現場社員に求めるスキルとしては、なにを挙げますか?
三輪さん やはり、経験とコミュニケーション能力ですね。それと知識です。なにより対人スキルは高いモノが必要です。
――NIPPOではICTの開発も進めていますが。
三輪さん 機械を自動制御する技術は、今後現場でより必要になってくると考えています。舗装機械を操作する熟練の技能者は、今本当に少なくなっているからです。例えば、路面などを整地するモーターグレーダーという機械があるのですが、これを上手に操作できるオペレーターさんは、ほとんど存在しないのが現状です。NIPPOにはまだ操作できる人間はいるのですが、地元の舗装会社さんではほとんどお目にかかれません。
ICTでモーターグレーダーを制御すると、未熟でも、そこそこ操作できるわけです。逆に言えば、ICTがないと、いずれ機械が動かせなくなる時代が来ます。アスファルトフィニッシャーという機械も、そうです。自動制御がないと、若いオペレーターさんは、うまく扱えません。
時間外労働を減らすには「分業」しかない
――現場での「働きやすさ」について、どう取り組んでいますか。
三輪さん 時間外労働を減らすには、「分業」しかないと思っています。今すぐに完全週休2日にするのは現実的ではありません。現場の仕事量が減るわけではないので、まずは個人の仕事量を減らさないことには、働き方改革は夢物語で終わってしまいます。分業するためには、属人的な仕事を減らす必要があります。現場では、担当者しか仕事の内容がわからないというモノがスゴく多いんですが、それを複数の人間で共有したりすることで、最小限まで減らしていくわけです。今、そういうことに取り組んでいるところです。
現場では、工期的にキツくなると、土日に出勤する必要がどうしても生じます。分業ができていれば、全員出勤する必要はなく、代替要員を確保することができます。土日に出勤する社員は、平日に代休をとることができます。
――作業員さんはどうですか。
三輪さん 作業員さんには「土曜日も働きたい」という思いがある場合もあります。その理由には、日当などの待遇の問題もあるのですが、遠方から現場に来ている作業員さんにとっては、出稼ぎ感覚があるので、休むより働いたほうが良いということもあるわけです。彼らにしてみれば、土日が来るたびに帰るわけにもいかないというわけです。工期的な部分、作業員さんの稼ぎを考えると、土日完全閉所は難しいです。
――完全週休2日の実現は、なかなか難しいところですね。
三輪さん そうですね。有無を言わさず「ウチは完全週休2日します」と宣言するのも一つの手だとは思いますが、作業員さんは、その日休まずに、別の現場で仕事をするということもあり得ます。
舗装っほとんど最後の工程なので、改良屋からみたら予測不可能な危険度は少ないし、完成すると舗装屋さんのおかげで道路が出来たみたいに見えるのね、いいとこ取りなんだよね‼️
まっ、デスクワークが仕事の所長さんなら皆同じか!
舗装屋さんは8割がた現場ができたところの最後の仕上げだから、突発的なことがほぼなく一番利益率がいいと聞く。そりゃ地元から文句も大して言われず感謝されることが多いからやってて楽しいたろう。その分不出来な仕事をしたら噂は直ぐに広がるだろうけど。