カービィマンションの設計プロセス、動画の表現
今回この設計を挑戦するにあたり、以下の事を重視しました。
- 元のカタチ、フォルムを崩さない事
- 建築の法規は当然遵守、建築構造も無理なく計画する事で「お金と土地があれば実際に建てる事が可能なレベル」を設計する事
- 実際の設計の大変さ、面白さが伝わる事
上の2つは普段の設計の仕事で心がける事なので、特に問題は無いのですが、実際動画で楽しく見てもらう事を考え、手書きで基本設計レベルでプランを作成する事、実際の設計風景を撮影し、時間を計測してタイムアタックの様にして設計の過程を見せる事、そしてその中で設計のポイントや注意点を実況する形式で動画を展開しました。視聴する人は臨場感と実際に設計する風景を見る新鮮味を与えるため、この様な方法を取りました。
使いやすく、建築法規も遵守した設計
それでは、実際に動画の中で設計したマンションを少し紹介します。
まず、全体として、丸い形状がこの「カービィ」というキャラクターの要なので、その形状は崩さないようにしました。しかし、曲面が多い平面というのは、実際の生活においては不便です。
そこで曲面の部分はバルコニー、もしくは収納にする事で、極力使いやすい計画とし、なおかつ元のフォルムを崩さない設計としました。
次に大事なのは建築の法規です。建てる場所に関係する法令は決められませんが、建物内部に要求される建築法規はしっかり配慮して設計しました。例えばこの規模のマンションであれば法律で「2つ以上の直通階段」が必要になります。そこで、カービィの目の部分、ここはちょうど中心に2つあり、配置としてバランスが取れるいちにあるため階段を二つ設けました。
また、マンションの部屋から階段までの避難するための歩行距離も法律で定められており、そこもしっかり確認しました。動画内ではその様子を解説しており、動画を見ながら、建築の法規も学べる構成となっています。