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「建設に興味なかった」文系出身の施工管理技士が復興工事に参加する理由

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公開日:2017.01.16 / 最終更新日:2018.02.06
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施工管理技士は「失敗」を経て成長する

施工:実際、細倉さんはこれまで施工管理技士として、どんな現場で働いてきましたか?

細倉:思い出せる範囲でですが、運動公園整備工事(公園造成・駐車場整備)で現場代理人・監理技術者を担当したのを皮切りに、河川上流支川改修事業(管理通路・水防林整備)の現場代理人・監理技術者、それから流域下水道整備工事(泥水式推進工法)の担当技術者、ダム周辺整備工事(河道切替による浚渫・護岸工事)の現場代理人、国道床版工工事の担当技術者、道路改良工事(オーバーレイ切削)の現場代理人、道路橋梁整備(山岳トンネルNATM)の主任技術者、駐車場整備工事(造成)の監理技術者などを経験しました。

施工:なかでも特に記憶に残っている苦労した現場はありますか?

細倉:そうですね。例えば国交省発注の国道床版工工事(L=400m)は、鉄筋工が完了した後、コンクリート打設の段階から、担当技術者となった現場でした。その現場は同時に現場代理人も変更になったため、前任者との受け継ぎがうまくいかず現場調整にたいへん苦労しました。工期も差し迫っていたため、やや突貫の工程となってしまいましたね。

最近苦労した現場ですと、現場代理人として参加した国道改良工事が記憶に残っています。東日本大震災直後の工事だったため、施工業者がなかなか決まらず、施工中も作業員や大型ダンプが不足し、資材の調達も困難で調整に手間取りました。世間で言われている建設業の人手不足を、当事者として初めて感じた現場でした。

施工:様々な工種を経験してきた細倉さんは、多角的な見識を持ってどんな工事にも対応できると思いますが、施工管理技士として日頃から心掛けていることは何かありますか?

細倉:現場での判断・指示を的確に行うことで、滞りなく潤滑に現場の作業を進めることです。私の場合、公共工事を担当することが多いのですが、特に公共事業では、過不足なく設計書に沿って仕上げていくのを念頭において仕事をしています。与えられた職務・責任を全うする、というのが自分の仕事だと肝に銘じていて、これまで20年以上、途中で投げ出さずに施工管理技士として仕事をやり続けてきたことは、我ながら誇りに思っています。自分の腕に自信を持つことも大切ですね。

施工:最近は失敗を恐れすぎて消極的な技術者が多いという意見を多く聞きますが、細倉さんも過去に失敗した経験などはございますか?

細倉:一つとして同じ現場はないので、誰にでも失敗はあると思います。私は現場管理の仕事を始めたての頃、経験不足と知識不足から検査の不合格とやり直しを命じられたことがあります。周囲の協力のおかげで、なんとか工期内にやり直しを完了し、再検査にも合格しましたが、いま思えばやり直し箇所の施工中にちょっとした“違和感”がありました。それを不具合と見抜けなかったのは、やはり経験と知識が不足していたからだと思います。今はそれを教訓にして、現場や設計書で少しでも“違和感”を感じたら、一度立ち止まって再確認するようにしていますし、後輩の技術者にもそう教えています。経験に基づく直感のようなものですが、もし自分の直感が間違っていて、正しい施工・設計が行われていたとしても、自分の見識を深めることにつながると思っています。

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コメント(1)

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  • - 2021/04/24 12:38

    トラロープの巻き方知らなくても、スーパーゼネコンの所長やってるやつがいるくらいだから、誰でも土木できるよ

    返信する 通報する

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