無意識の思い込み
人間は、基本的に自分の身に付いている技術や経験則でしか、物事を判断できないと私は考えます。そこに、ベテラン職人や能力の高い技術者の落とし穴があるのではないでしょうか?
人は、周りは自分と同じ知識・経験レベルを持っていると錯覚しがちです。特に、先述したレベルの高い技術者等は、自分の指示が実際に現場に伝わっていると思いがちな傾向にあります。しかし、残念ながら、すべての建設業界に携わる者たちがその指示を理解できているわけではありません。
用語や施工方法等の理解は、人それぞれだからです。現場でよくあるトラブルとして、指示した側は「私はちゃんと○○と言いました」とか「こうしてくださいと指示しました」と、言った言わない論になりがちです。しかし、言われた側、すなわち作業する側が理解できていなかったら、「言っていない」のと同じです。
指示者側、特に責任者レベルの技術者は、無意識の思い込みの上に立って、周りに責任を押し付ける傾向にあるということを認識しなくてはなりません。
では、現場の人間側には責任がないかというと、決してそうではないと考えます。
実際に、お客様から受けた仕事によって建物や土木構造物を建設することは、当然お金をいただくことになります。自ら働いてお金を頂戴するということは、自分自身が「その道のプロである」ということを自覚しなければなりません。
プロである以上、求められる仕事をきっちり仕上げなければなりません。すなわち、指示されたことを十分理解できるだけの知識と技能をもっていなければならない、ということになります。
指示の内容が理解できなければ確認行為をすべきですし、自ら勉強することが必要です。指示されたことが理解できなければ、管理者が悪いとは一概に言えないことを理解すべきなのです。
苦い経験から学んだこと
やや固い内容で、読みにくい点があることはお詫びいたします。ここにも、伝えることの難しさがあると感じました。実体験の中で、相手に伝えたと思っていたことが、現場では違う形になってしまったという苦い経験から、私の考えを書かせていただきました。
建設現場は日々、予想不可能な状況が起こるからこそ、相手に理解して実行してもらえる伝え方が大切であると、私は痛感しています。似たような経験をされている方がいましたら、コメント欄などに書き込みをしていただけると幸いです。ご意見、ご批判お待ちしています。
現場の管理者です
記事の内容は良く起こる事です
CADの普及により今昔より随分と楽にはなりましたが施工品質には厳しくなりました
理解させる事確認することが重要になったと感じます
コメントいただきありがとうございます。
駄文を書かせていただいた筆者です。
具体例の明示に欠ける内容ではありましたが共感していただける方がいるのはありがたいことです。
IoTが推進され、オンライン業務が加速される中でお互いの意図と理解の程度を確認することがさらに難しくなるのではないかと懸念しています。この時代の変化をどう乗り越えるかを現場で試行錯誤しなければならないと感じています。
電気設備の施工管理です。
分かります。
私の仕事は確認が仕事だと思っています。
出来るだけ、相違が無いように伝えますがひたすら確認をします。
しつこく確認をすることで、勘違い等を減らせますね。
コメントいただきありがとうございます。
駄文を書かせていただいた筆者です。
コメント内容同意です。
確認行為を怠る設計者や施工管理は非常に多いのが現実であると感じています(私もきちんとできているかどうか自信を持って言えませんが)。
やりっぱなし、思い込み、確認不足等々・・・・問題は技術者が発注者や現場の職人に対して責任転嫁する場合です(私は言ったから、伝えたから責任はない云々・・・)。
徹底した確認行為はミスを減らすことが出来ます、絶対に。
建設業は国民の生活を安全に送ることを提供するサービス業です。
お互い、地道に頑張りましょう。
マイホームの購入を検討しているのですが施工不良が怖くてたまりません。自動車なら品質は高度に担保されてて簡単に修理に応じてくれるのに、建築はそうでは無いことに違和感さえ覚えます。
テレビをカウくらい安心して買えるようにはならないものでしょうか。
ニーズはあるでしょうから
ビジネスモデルに落とし込めれば
大成功するでしょうね ^_^