地産木材を使い、湘南の海の水源整備
――神奈川県産材を使用することになったキッカケは。
永松社長 リヴから紹介いただいた三菱地所株式会社のお話を聞いていくと、神奈川県産の木材がほとんど流通していないことが分かりました。また、一部には、森林の中に不法投棄されたものが、雨が降って海へ流れ出てしまっている事例もあります。江の島や茅ヶ崎の海は、人気があるにも関わらずです。なので、水源となる森林を整備するためにも、神奈川県産木材を地産地消できるよう、プロジェクトを進めてきました。
――製材はどのように?
永松社長 株式会社三菱地所住宅加工センターが行う製材工場は神奈川県にはないため、千葉県の製材工場で行う予定です。ただ、構造材はすべて県産材を使用します。
最近では、県産材を使って地産地消で地域を盛り上げる動きが旺盛になっているので、これから神奈川県の工務店やゼネコンが県産材を使えばより値段も安くなりますし、森林も整備され、先ほど申し上げたような海洋汚染も防げるのではないかと考えています。
また、「SDGs」の視点でも、国産・地域産木材を活用すれば、輸送時のCO2排出量が少なくなります。神奈川県では「かながわSDGsパートナー」制度を設け、登録企業は県の中小企業制度融資による支援などが受けられるため、当社でも同制度を活用しています。
大切なのは「湘南らしさ」
――商標「湘南乃工務店」を打ち出し、湘南らしさを大切にしているが。
永松社長 藤沢市の海側エリアは、建売住宅があまり売れず、土地を購入し、自由に設計して建てる文化があります。当社でも以前、藤沢市本鵠沼に建築条件付きで住宅地を開発した際、お客様の評判が良かったため、”湘南らしい住宅”を建設するという意気込みを示すために「湘南乃工務店」という商標を打ち出しました。
現在、鵠沼海岸で2棟建設している住宅も、湘南らしいテイストと、カリフォルニアで流行している要素をミックスした設計となっています。
特に、テレワーク時代で自宅は必ずしも東京近辺ではないエリアを選択している人が増えました。私自身も趣味がサーフィンで、今でもプロサーファーのスポンサーをしています。時にはサーフィンを楽しみつつ、仕事をするには、藤沢市の海沿いは絶好のエリアといえます。
自宅から湘南の雰囲気を味わえるような設計を心がけ、これからも”湘南らしさ”を全面に出したデザインで差別化していければと考えています。
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