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「屋根屋を誰もが憧れる仕事にしたい」 3.11・消費増税を経て感じた屋根屋のあり方とは

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公開日:2021.07.02
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消費税増による駆け込み需要で働き方が崩壊

石川 その後、消費税増税が2014年にあり、一番高い買い物といわれている家が駆け込み需要でたくさん住宅が建ちました。大手のハウスメーカーの下請けだったこともあり、工事数や売り上げは上がったけど死ぬほど忙しかったです。

期限を越えると消費税が上がるので、何があっても無理くりやらないといけないので、方々に応援を要請し対応しました。それで売り上げは過去最高になったものの赤字になってしまって。

――死ぬほど忙しかったのになぜ赤字に?

石川 それはもう社長の僕が完全に悪いです。ただ、そうなった時にこの仕事に僕は向いていないと思いました。やり方が悪かったのもあると思いますが、もうほんとに嫌になってしまって。

前の時(震災の時)にも思ったのは、この仕事で儲かっている人たちは、「工事を手抜きして経費に落としていたら、それは儲かるよね」って思ってしまい、気持ちは落ちるところまで落ちました。

「うちは一生懸命やっているから赤字なのか」と思うとバカみたいだなと。

――赤字になった理由は、どれだけ忙しくても、一つ一つの工事をしっかりやろうとした結果、売り上げ以上に出ていくものが多かったからですよね?

石川 そういうことだと思っています。当時の社員さんの人数は、事務が4人ぐらい、現場で作業する人が10人ぐらいだったので。

――「建設業界は人手不足」といわれていることがリアルに感じられました。

石川 その時に、社内も自分もかなり殺伐としました。とにかく、どうでもいいからやってこいっていわざるを得ないし、現実、無理だとしても上司や取引先にやってこいといわれる社員さんにとっては溜まったものじゃなかったと思います。ほんとに最悪の会社で最悪の経営者だったなと。

そしてその時にこれは違うなと気づき、大手の下請けをやめました。自分たちのやりたい仕事を、しっかりやっていこうとなってそれで「えいや」って感じで。

売上8割ダウンでも、大手企業の下請けをやめた

――大手の下請けを切るって相当大きな判断だったのでは?

石川 そうですね。売り上げを8割無くしています。

――経営的にも相当きつい時期が長く続いたのではないでしょうか。

石川 もちろん。ほぼ無計画でやめているのでうまくいくわけないですよ。

――屋根屋として、意味のあるをやりたいというのが根本にあるからだと思うのですが、災害予防の考えもそこから始まっているのでしょうか。

石川 そこの時点では、まだそんな発想はなかったです。その後、自分たちでお客様の声が聞こえる形にしたくて、一軒家で住んでいる人に対してリフォームや修理をする方に切り替えていきます。

訪問販売をすることは禁止しながら、ホームページやチラシなどで少しずつ広めていき仕事をいただくようになりました。そして、改めてお客様とやり取りするようになった時に、「誰も屋根のことに興味を持っていない」ということを知ります。

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この記事を書いた人

大久保 崇
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フリーライター。
話しやすいと評判のインタビューと、コンテンツマーケティングの知識を活かしたライティングを得意とする。
建設系やHR系の業界で主に活動。読まれ愛されるコンテンツ作りを目指して日々精進。
Twitter:@takashi_okb313
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