間に合わない!28時までエンドレス施工
苦労した点を挙げればキリがないが、特に雨水養生には苦労した。中廊下にエレベーターを配置する必要性から、壁は耐火遮音間仕切りであったため、最上階の打設まで天井が吹き抜けとなっていたからだ。
また、作業員の昇降にも苦労した。非常用エレベーターに施工期間がかかり、仮使用が検査までできなかったし、ロングスパンエレベーターも2台設置したが、資材の搬出入で常時使用していたため、作業員の昇降には苦労した。それから、常時100人程度がこの手狭まな現場に入場していたため、工程調整・取合いにも苦労した。
とても工期に間に合いそうにないことから、10月下旬からはついに残業を開始した。最初は時間の制約もあったが、途中からは工事スピードを上げるため、27時や28時までのエンドレス施工となった…。
躯体工事の合間に、立駐ピットを施工
11月半ばに予定されている検査内覧会に向け、上階の工事を急ピッチで進める必要は当然だが、下階の手直しを同時に進める別部隊の確保も必要だった。そのため、作業員の数も倍増することにした。
外部工事についても総タイル張りだったため、かなり時間がかかった。外構工事との兼ね合いで足場を浮かすことが必要となり、仮設計画でもかなり苦労した。
工程は前後するが、場内でのコンクリート打設が必須のため、一部2階を後打ちとして、仮設構台を設置。立駐ピットが建物の正面にあり、通常なら基礎工事の時期に行うが時間の余裕がないため、躯体工事の合間(鉄筋材搬入の間、壁材・梁材・スラブ材)をめがけて立駐ピットを施工。底板打設後、仮設構台を設置の上、覆工板を設置した。
さらに、このマンションは特別避難建物でもあったため、最上階にヘリポート(R)もあり、消防検査も厳しかった。内装制限により中廊下の床の仕上げが検査時に求められたので、壁を仕上げる前に床を施工し、養生して壁を仕上げた。
以上の工程をざっとまとめると、
10/8 上棟
10/25 残業開始
11/20 内覧会
12/3 再内覧会
12/20 引き渡し
というスケジュールだった。
結局、作業員や職員(最終時は8名)の協力により、工期死守を果たすことはできたが、それでも取合いによる手待ちや間違いなど、かなりの無駄もあった。今思えば、もっとスムーズに工事を進められたと考えている。
ただ、上棟から1ヶ月で検査内覧会を迎える現場は、もう懲り懲りである。
読者の皆さんも、「もうこんな現場は懲り懲りだ…」という苦い思い出の現場はあるだろうか?
同業者のものですが、発注形態•工期設定•品質管理どれをとっても、現状働き方開拓とは、程遠いのが実状です。
現実、大手や中堅ゼネコンが条件の悪い物件から、受注を避けている様に、こちらからも会社を含め、受注を選ばないと、赤字ばかりの自転車創業になります。
お互い頑張りましょう!
ご苦労様でした。
請負とは請けた時点で負と書きます😭
悲しいかな国の政策とは裏腹の現実です。
これからも建設従事者は確実に減り続けますね。
今年で 建築の仕事から違う仕事にも行きますよ 建築業だと。食べていけないよ、
大手ゼネコンは、工期、工期と出来もしない工期組んで、下請を奴隷かのように、パワハラで押さえつけるだけ。
間に合わなかったら、ひとのせいにして終わり。糞と能無しの集まりだな。
そんな現場は数年に一度遭遇します
職員も大変でしょうが、協力業者ももっと大変です
特に私の業種は複数の現場を掛け持ちするので、1つの現場に予定をメチャクチャに狂わされて同時期に施工してる他の現場にも迷惑を掛けるし、何よりも、いい仕事が出来ません!
欠陥住宅に近い建物が出来てしまいがちです
表面は素人じゃわからないけど、コンクリート打設からポスト解体迄の養生期間を無視したり、建具や内装工事も荒くなり、本来2回に分けて施工するべき仕事を一度でやってしまうとか、色々弊害がでますよね
適切な工期と適切な予算、適切な環境!
元請けは、近隣との折衝を含めて以上の事を良く考えて欲しい!
そうしないと、次世代の職人はいなくなります
いくら理想を謳い法律で縛りをつけようが、これが建設業の現実。この働き方を変えられない業界に若者が寄り付くはずもない。収入が上がったとしても、最後は金じゃないわけで。昔学校で習ったのは、労働は収入を得て余暇を楽しむためにするもんだと。まぁ日本人の精神性では全てにおいて限界があるのでしょうが。建設業従事者には当たり前の権利すらねーのかと。
自分も大手ゼネコンの工事ばかりやってきた協力会社の1つですが、突貫工事多々有りましたね、現場管理者だったので1ヶ月現場で車の中で寝泊まりとか普通でした。
一番ヤバいのがパチ屋で遅れたら1日数千万円保証とか言われてました。
突貫工事やった現場で共通してるのは残念ながら手抜き工事しなければ間に合わないと言う事。
全てとは言いませんが、これが建設業の実態です…
国は週休2日、週40時間労働なんて言っていますが、そんな事を実行出来る工期のある現場なんて有りません。
発注者の意識改革、国をあげての意識改革が無い限り改善は無理だと思います。
そして何より、職人の1日の収入が上がらないと「働き方改革」なんて不可能です。
素人目にはキレイに仕上がる現場ばかりですが、こちら側から見ればろくな建物は有りません。
自分も元請で分譲マンションの新築工事の現場の施工管理をやっていました。同じ様な超がつく突貫工事もありました。ただ、いつも思うのが、一生に一度の買い物になる人が多いのに、こんな突貫工事をやっちゃっていいのかなぁ〜と思いますね。
それと、姉歯問題が発覚する前は、もっと酷かったですよ。耐震強度云々以前の問題では?と…。ちゃんとした施工をしたくても、どこもかしこも元々工期が滅茶苦茶でしたから。
天上ではなくて、天井です
ご指摘ありがとうございます。修正いたしました。 施工の神様 編集部
この記事を読んだら、令和の若者はみんな逃げ出してしまう。業界全体の問題です。また、分譲マンションだから工期死守って、この記事を読んだら、ちゃんと不測の事態も加味した工程を組んでほしいですね。生涯年収が今2億円くらいに減って、分譲マンション利子も含め6000万としたら、生涯年収の1/3を払うわけですから、もっと、大きな問題にすべきです。
10/8 上棟 11/20 内覧会
解体搬出清掃
間仕切り墨出し
電気水道ガスダクト
サッシ取り付け
サッシ埋め
サッシ枠付け
ウレタン
ユニットバス
間仕切り
造作
電気配線
置床
家具取り付け
ボード貼り
キッチン搬入
ボード開口
クロス貼り
洗面トイレCF
便器取り付け
洗面台取り付け
電気配線器具付け
フローリング貼り
巾木取り付け
クリーニング
点灯試験
自主検査
建築検査
消防検査
施主検査
内覧
どういうペースでいけば最上階は終わるのだろうか。