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プロパー採用技術系女性職員に聞く。福岡北九州高速道路公社は、土木屋の職場としてアリなのか?

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公開日:2022.09.30
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「女をとる建設会社はない」と一蹴

――就活はどんな感じでしたか?

重丸さん 私は公社に中途採用で入っています。最初に就職したのは、中小ゼネコンでした。

――なぜその中小ゼネコンを選んだのですか?

重丸さん 大学の先生に就職相談したのですが、「女をとる建設会社はない」と一蹴されました。なので、「公務員かコンサルにすればいいやん」とも言われたのですが、やっぱり現場がおもしろそうだったので、なんとか自分で探して拾ってもらったのが、その中小ゼネコンでした。1997年入社です。

本社は他県にありましたが、その九州支店に在籍していました。現場の施工管理をやってみたかったので、そこを選んだわけです。7年ぐらい現場に出て、その後は、積算などの内業をやっていました。

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キツかったけど、楽しかったことしか思い出せない

――どういった現場を担当したのですか?

重丸さん 最初に入った現場は、福岡高速2号線の工事でした。おそらく会社が配慮してくれて、自宅から通える現場にツっこんでくれたのだろうと思いますが、今となってみれば、なにかのご縁だったのかなと感じています。測量、コンクリート管理などを担当していました。

――最初はなにかと大変だったのではないですか?

重丸さん 今思い返すと、絶対キツかったとは思うのですけど、楽しかったことしか思い出せないです。現場では、モノがどんどんできていくわけですが、それを間近で見続けているのが、楽しかったです。とくに、人と接しながら仕事して、その成果が見えるのが楽しかった、ということです。

更地でなにもなかったところに、いつの間にか道路ができ上がっている、いろいろな職種の方々と一緒に仕事をする、そして、ときにはおこられる(笑)。すべてが楽しかった思い出として残っています。

――当時は現場に女性がいるのは、かなりレアだったのではないですか?

重丸さん そうですね。九州支店では私が最初でした。ただ、私をつかんでくれたその中小ゼネコンは珍しい会社で、当時から「女性の現場技術者を育ててみよう」と考えていたので、本社や東京支店などを合わせたら、20名ほど女性技術者がいたんです。

――当時は当然、女性用トイレはなかったですよね?

重丸さん なかったです。現場には据え置きのキッタな〜いトイレが1個あっただけです。なので、トイレに行くときは、いつも悩んでいました。現場のトイレに入るか、急いで走って現場事務所のトイレに入るか、スゴく悩んでいました(笑)。

――その後はどんな現場に入ったのですか?

重丸さん 都市高速のほかは、空港、地盤改良、防波堤、名古屋の高速道路、有明海沿岸道路といった感じです。ずっとヒラでしたけど(笑)。

長く勤めるなら、公社だろう

――公社に入社した経緯はどのようなものだったのですか?

重丸さん 内業で働いていたころ、現場に出ていた女性がかなり少なくなっていたんです。現場にも出られて、仕事の幅を広げられる職場がないかと思い、転職先を探し始めたんです。そんなときに、新聞の端に公社の求人募集が載っているのを見つけました。それで公社を受けてみたら、運良く採用されたというわけです。

入社日まで1ヶ月ちょっとしかなかったので、転職するかスゴく悩みましたが、家族会議を経て、「長く勤めるなら、公社だろう」ということで、転職を決意しました。

――公社には女性の技術者はいましたか?

重丸さん いえ、私が最初でした。私としては、前の会社でも、女性男性を意識したことがなかったので、とくに気になりませんでした。

発注者には、判断力や決断力が求められる

現場作業に立ち会う重丸さん(福岡北九州高速道路公社写真提供)

現場作業に立ち会う重丸さん(福岡北九州高速道路公社写真提供)

――公社に入ってから、どのようなお仕事をしてきましたか?

重丸さん 公社では、だいたい2年ごとに異動してきました。最初の配属先は、今松田さんがいる本社の保全管理課でした。保全部署関連システムの管理や更新といった仕事をしました。次は北九州事務所の保全課に異動しました。ここは現場仕事でした。新設工事の現場監理や補修工事の現場監理をやりました。その後は本社に戻って、企画課に配属になり、料金割引関連など、いろいろな業務を担当しました。このときに係長級の主査になりました。

それからは、技術管理課と福岡事務所の保全課に行きました。保全課のときに係長になりました。2回目に技術管理課に行ったときに、課長補佐になりました。そして総務部に行ったときに、課長級の調査役になりました。

このときは危機管理関連の業務を担当しましたが、担当職員がおらず「こんなもん、1人でできるか。ムリに決まっとろーもーん」とグチを言ったら、翌年度には部下を1人つけてくれました(笑)。地震や災害対応、コンプライアンスのほか、疫病対策などが担当の部署でした。

――同じ現場でも、立場が変わると、見方が変わったということもあったのではないですか?

重丸さん 工事そのものは、受注者さんの技術力やアイデアを活用させてもらうわけですが、物事を決めるのは発注者です。「発注者は、判断力や決断力が求められる仕事なんだな」ということを痛感しました。最終的な判断をするというのことが、発注者と受注者との一番の違いだと考えています。

――「調査役(調整)」という今のお仕事はどのようなものですか。

重丸さん 空港線などの新規事業の検討、事業化に向けた協議などを担当しています。企画部調査役のあとに(調整)とついていますが、これはいろいろな調整ごとを担当しているというニュアンスで(調整)となっています。とにかくわかりにくい役職なんです(笑)。

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この記事を書いた人

四国の犬
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基本的には従順ですが、たまに噛みつきます。
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