現場に出たこともないのに、現場統括を担当する日々

打ち合わせする重丸さんと松田さん(福岡北九州高速道路公社写真提供)
――松田さん、公社ではこれまでどのようなお仕事をしてきましたか?
松田さん 最初の配属先は計画課で、北九州高速の大規模修繕工事の調整などを担当していました。土木と言うより、公社法や特措法といった法律の仕事という感じでした。事業に関する手続きフローを確認しながら、国や福岡県や北九州市といろいろ調整していました。
そして、今年4月に保全管理課に異動になりました。現場に出たこともないのに、現場を統括する担当になってしまいました(笑)。毎日てんやわんやしながら、やっています。
――印象に残っていることはありますか。
松田さん 自分が関わった大規模修繕事業がスタートしたことです。スゴく嬉しかったです。
――戸惑ったことはありましたか?
松田さん 一番戸惑ったのは、いろいろな言葉を略して話されたことです。たとえば、「地整(ちせい)」といった言葉など、最初は言葉のカベを感じることが多くて、慣れるのに苦労しました。
異動するたびに新たな気持ちで取り組めるのが、やりがい?
――公社での仕事のやりがいはなんですか。
重丸さん 今担当している仕事は、この会社に入って初めて経験する仕事なんです。現場系の経験は多く積んできましたが、さっき松田さんが言った法律とか協議とか手続きといった業務は、これまで経験が少ないのです。なので、今はゼロベースで、日々必死に努力しているところです(笑)。
異動するたびに、新たな仕事に新たな気持ちで取り組めて新しい発見があるのが、今の私にとってのやりがいになっている、ということはあるかもしれません。
「うわ、ややこしい」と思うこともある
――公社は中途採用だけですか?
重丸さん いえ、最近はたまに新卒も採用しています。ただ、もともとは中途採用のみでした。都市高速の建設に必要とする費用としてお金を借りているのですが、この借入金を返し終わったら、公社は解散することになっています。なので、基本的には、借入金を返している間に定年退職する職員だけで構成されているんです。ところが、借入金を返す期間が延び、公社が存続する期間も延びたので、20年ぐらい前から中途採用をとるようになりました。
――福岡県、福岡市、北九州市との関係で、やりづらいと思うことはありますか。
重丸さん 公社には、福岡県、福岡市、北九州市という出資者がいらっしゃるわけですが、それぞれの目指していることや考えていることが違っていたりするので、そこをうまくすり寄せていく案とかを考えていかないと、公社の事業がちゃんと進んでいきません。
正直「うわ、ややこしい」と思うこともありますが、お三方にはお三方の事情があるので、仕方ないなと思いながら対応しています。ただ、すべての要求事項に「はい」と言ってしまうと、公社の事業にとって不利になることもあるので、われわれのようなプロパー職員は、「公社としてはこう考える」ということを言っていかなきゃいけないと思っています。
松田さん 福岡県や北九州市などと直接協議した経験はありませんが、上司がやりとりしているのを横で見ていて、「大変そうだな」と思っていました(笑)。調査役がおっしゃっていたように、それぞれ考え方などが違うので、それをどうまとめるかは、なかなか難しい問題だと思っています。
誰でも、いつでも、育児休暇を取れる
――公社のアピールポイントはなんでしょうか。
重丸さん ワークライフバランスという意味では、公社は育児や看護などに関するサポート制度がけっこう充実しているところです。たとえば、育児休暇は1時間単位で取得できたり、年休制度とは別に、パパッと取得できます。休暇取得に際して引け目を感じるような社内の雰囲気は、ほぼありません。
実際、複数の男性職員が普通に2週間程度の育児休暇を取得しています。そういう点では、働きやすい職場かなと思っています。そのおかげか、公社には、2、3人お子さんがいらっしゃる職員の方々がけっこういらっしゃいます。
松田さん 実際に子どもの看護休暇を取ったことがあります。子どもが1人だったら5日間、2人以上だったら10日間取れるんです。子どもが急に風邪を引いて、急いで帰らなくてならないっていうときに、2時間だけ休暇が取れるので、スゴく休みやすいです。男女関係なく、誰でも取れるので、良い制度だなと思っています。
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