汚いトイレがイヤで、特注した自慢の「超快適トイレ」

特注した「超快適トイレ」。利用するときはマシンで長靴を洗うのが作法。
――いや〜、盛りだくさんですね。
鬼頭さん まだありますよ(笑)。これはぜひ自慢したいのですが、坑内には「超快適トイレ」というものを設置しています。プレハブハウスの業者さんに特注でつくってもらったトイレです。普通はボックストイレですが、屋内のトイレ並みに浄化槽をつけています。言ってみれば、「トイレ棟」ですね。
私が若いころに、現場で一番イヤだったのが汚いトイレでした。「なんで現場にキレイなトイレを置かないんだ」とずっと思っていました。それで超快適なトイレを置きました。ただ、残念ながら、これは全国初ではないと思いますが(笑)。

「超快適」というだけあって、坑内に設置されたトイレとは思えない仕上がり。
――当然、3Dデータなんかも活用されているんですよね?
鬼頭さん そうですね、CIMは活用しています。坑門は道路の線形に対して真っ直ぐに施工するのが普通なのですが、ウチのほうで、現地調査と合わせて、CIMで3Dモデリングして検討したところ、山に沿って30度ほど角度をつけて斜坑門にすれば、もとの設計図にあった法面の切り土が不要になりますし、コンクリート構造物も小さくできることがわかりました。
この3Dデータは、発注者さんとの設計変更の協議に活用しました。こういった変更はなかなか説明しづらいものですが、3Dで比較すると一目瞭然なので、スムーズに設計変更することができました。
お遍路さんの休憩所を設置したら、スゴく喜んでもらえた

事務所前に設置されたお遍路さん休憩所
――事務所前の国道沿いにお遍路さんの休憩所がありますが、これも鬼頭所長のアイデアですか?
鬼頭さん そうです。ちょうど事務所の前の道がお遍路道なのと、もともとあった休憩所が閉鎖になってしまったので、「じゃあ、ウチで休憩所を設置しよう」ということにしました。
休憩所には、エアコンやウォーターサーバーなどを入れています。ソーラーパネルを設置して、無料で電気を使っていただけるようにしています。室内には自由帳も置いているのですが、それを読むと、多くの方々にスゴく喜んでいただいているようです。ここまで喜んでいただけるとは思っていなかっただけに、「やってホント良かった」と思っています。
――と言うか、それだけの潤沢な予算があるのが、「スゴいな」と思っているわけですが。
鬼頭さん いえいえ、予算はそんなにありません(笑)。いろいろ節約しながら、なんとかやっているわけです。そこは誤解のないようにお願いします(笑)。
――これは大変失礼しました(笑)。

空調なども完備された休憩所内部。頑張れば寝泊まりできる。
本社の土木課長は「良い経験になった」

お土産にもらったハイチュウ。森永製菓とコラボした非売品(中身は普通)で、オリジナルパッケージが施されている。モグラのキャラクターと発破がデザインされていると思われるが、定かではない。
――入社以来ずっと現場ですか?
鬼頭さん いえ、ここの現場に来る前は、本社で土木課長をやっていました。3年ほど採用面接とか社員研修とか、全国の現場の収益管理とかいろいろなことをやっていました。
――採用活動は順調でしたか?
鬼頭さん それなりに順調でしたね。コロナになってからは、ウチを受ける学生がさらに増えた印象があります。
――希望したのですか?
鬼頭さん いえ、たまたまです。前任の土木課長から「良い経験になるぞ」と誘われたのが、きっかけでした。
――実際に良い経験はできましたか?
鬼頭さん できました。一番良かったのは、社内のいろいろな部署とのコネクションができたことです。もちろん、本社で私の顔を売ることもできました(笑)。
今は現場に戻って来ているわけですが、本社には顔見知りがたくさんいるので、本社とのやりとりはツーカーでいけます。現場の部下たちは、「この現場は本社からの客が多いなあ」と言っていますが、それは私が原因です(笑)。
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”日本一のトンネル現場”
素晴らしいと思います。
工事はまだ長く大変かと思いますが、
無事竣工するよう祈念しております。