全国転勤って楽しそう
――転勤は大丈夫でしたか?
山﨑さん 大丈夫でした。むしろ、一つの地域でしか働けないより、全国転勤楽しそうじゃん??と思っていました(笑)。私の実家は球磨郡の山あいの盆地にあって、公共交通機関もほぼないので、基本的にその中でしか生活できなくて。いろいろな地域を見てみたいというのも「全国転勤楽しそうじゃん?」という考えに至った一因かもしれません。
――そこからだと、熊本市内に行くのも一苦労ですよね。
山﨑さん そうなんです。そのおかげで、大学生になるまで、映画館で映画を観たことがなかったんです(笑)。大学で大阪に出て、カルチャーショックを受けました(笑)。
なので、田舎の暮らしも好きですが、都会の暮らしも捨てがたいので、どっちも行ける仕事が良いという考えでいました。
――大学の同級生は地元志向が強かったのではないですか?
山﨑さん 地元志向というより、できるだけ転勤はしたくないという人が多かった気がします。私みたいに「全国転勤楽しそう」と言っている人は少なかったですね。
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試験問題は院試の延長みたいな感じ
――公務員対策はどんな感じでしたか?
山﨑さん 試験を受けたのは大学院2年生の4月だったんですけど、試験の勉強を始めたのは、その年の2月か3月くらいからでした。試験問題は院試の延長みたいな感じだったので、民間の就活をしながら、試験対策もできたので、楽勝とは言いませんが、それほど大変ではありませんでした。民間の就活は、結果的に公務員の面接対策の役に立ちました。民間を受けているうちに、自分の仕事に対する考えが整理できました。
――インターンはどこに行ったのですか?
山﨑さん 大学院1年生のときに、大学から、近畿地方整備局のインターンの案内が来ていたので、近畿地方整備局の浪速国道事務所に行きました。大阪湾岸道路の西伸部や淀川左岸線延伸部の工事予定箇所を視察させてもらったのですが、まだなんにもなくて(笑)。でも、「こんな大きい規模の工事がこんな都会でできるんだ!?」と感動したのを覚えています。
面接で趣味について語って、ドン引きされる
――官庁訪問はどんな感じでしたか?
山﨑さん 国交本省一本だったので、他の省庁は行きませんでした。ただ、官庁訪問はクール制なので、けっこう間が空くんです。クール中はずっと滞在する人もいるのですが、私は官庁訪問が終わったら、毎回夜行バスで大阪に帰っていました。研究や塾講師のバイトとかがあったので。われながら、けっこうタフだったなと思います(笑)。
――志望動機はなんと答えたのですか?
山﨑さん 就活を始めたときと変わらず、「人々が安心して暮らせるまちづくり」に関わる仕事がしたいと答えていました。そのためには、様々な関係者を巻き込むことが重要で、国全体の制度づくりから現場での実装まで、幅広いフィールドを持つ「国土交通省なら、それが実現できると思う」って感じですね。道路とか河川とかのこだわりはとくになかったです。
――面接はどうでしたか?
山﨑さん 民間就活でそこそこ練習できていたおかげか、そこまで難はなかったかなと思います。ただ、最終面接でサークル活動について聞かれたとき、ハロー!プロジェクト研究会に所属していたので、ハロプロ愛を語ったら、周りにドン引きされました(笑)。「最終面接でハロプロについて話したヤツがいた」ということで、いまだに同期からいじられます(笑)。
――モー娘。が好きだったのですか?
山﨑さん はい。保育園くらいのいわゆる全盛期からわりとずっと好きです(笑)。
――そもそもモー娘。ってまだやってるんですか?
山﨑さん やってます(笑)。
――失礼しました(笑)。研究会として、どのような活動をしていたのですか?
山﨑さん みんなでコンサートやイベントに参加したり、飲み会でハロプロについて語ったり、「ハロプロ愛」を共有するのが主な活動です。変わったところでいうと、つんく♂さんの歌詞について、考察したり、衣装の変遷について議論する「研究会」も開催したりしました。
――変わってますねえ。
山﨑さん (笑)。面接での思い出でいうと、面接カードで好きな本について聞かれたので、そのとき読んでいた「鉄の骨」を書きました。ただ、この本は官製談合を描いた小説だったので、面接官から「そういうのは本当にはないから」とやんわり諭されました(笑)。
かわいい、こんな人と仕事したい
俺も今度面接でハロプロ愛を語りたいと思います