正社員より派遣社員のほうが、安定・高給与・高スキル?
―― 大山さんの現在の就業形態は派遣ですが、なぜ派遣という働き方を選びましたか?
大山 この業界特有の感覚かもしれませんが、正社員も派遣社員も“安定性”という意味ではそれほど違いはないと思います。私が所属している会社は特定派遣会社なので、一口に派遣と言っても実際は正社員雇用ですし、社会保険や福利厚生についても大手企業レベルで手厚いです。前職の正社員時代より給与は2倍近くになっています。
派遣会社に転職した最大の理由は、自分で好きな勤務地・企業・現場を選べる点と、給与もスキルも高めやすい、という点です。正社員の誘いもありますが、今は色々な現場で経験を積んで、スキルも給与も相乗的にアップしていきたいと思っています。こう言っては語弊があるかもしれませんが、正社員にはいつでも戻れますし……。
―― 派遣会社に転職する前は、どんな会社に勤務していましたか?
大山 主に鉄道工事を行う建設会社で正社員として働いていました。駅舎新設工事や駅橋上化工事、高架下店舗開発工事などで、職長とJR工事管理者を担当していました。前の会社で鉄道工事に携わるようになったことが、JR工事管理者の資格を取得することになったターニングポイントです。
JR工事管理者になったキッカケは「所長との出会い」
―― 具体的にターニングポイントとなった出来事などがありましたか?
大山 指扇駅橋上化工事の現場が、私がJR工事管理者の資格を取得することになったきっかけです。この現場は、私が既存建物の解体から竣工まで経験した初めての現場でした。着工当初は職長として従事したのですが、この現場の所長に技量を認められて、JR工事管理者の資格を取得するよう勧められました。そして、この現場に従事中に、職長からJR工事管理者となり、JR工事管理者と職長の二足のわらじで現場を切り盛りしました。橋上化する駅舎が高台にあったため、アースアンカー工法で施工するなど特殊工法も多く、あらゆることが初体験の現場でした。現場管理も大変でしたが、私の現場でのポジションが一転したのは、この現場からです。そのあとからJR工事管理者の有資格として、駅高架下店舗工事、橋上駅舎新設工事、駅舎天井耐震化工事などに従事するようになりました。
―― 大山さんはJR工事管理者の資格を取得した後、その建設会社の正社員を辞めて、派遣会社に転職したわけですが、その理由は何だったのでしょう?
大山 前職場での経験のおかげで、JR工事管理者の資格を取得できたので感謝していましたが、収入面がかなり不安定でした。根拠もなく給与を半分近くピンハネされるなど、給与が月10万円台のときもありました。不満を感じて会社とも話し合いをしましたが、なかなか折り合いがつきませんでした。
そんなとき、私生活で彼女との同棲をスタートし、彼女と彼女の子供3人を自分ひとりの収入で養うために、本気で転職を考えるようになりました。インターネットで検索したところ、収入的にも仕事的にも、最もJR工事管理者の資格を生かせる求人情報を案内してくれたのが『施工管理求人ナビ』でした。今ではその頃と比べて2倍近くの給与になっていますし、大手ゼネコンの元請け側のスタッフとして経験を積めるので、本当に転職して良かったと思っています。
―― 一般的に派遣会社のイメージは良くないように思いますが、初めて派遣社員になることに、不安はありませんでしたか?
大山 最初に『施工管理求人ナビ』の採用担当者と会ったときは、すごく不安でしたが、担当者の派遣に関する説明や態度にホッとしたのを覚えています。私の派遣会社は『施工管理求人ナビ』を運営しているC4株式会社というIT系の会社ですが、私が今まで抱いていた派遣のイメージを完全に覆されました。とにかく「建設業界を明るい世界にしよう」というスタンスの会社です。
私の派遣先を決める際も、将来的なヴィジョンも含めて、JR工事管理者の資格を生かせる現場を案内してくれました。転職に伴う資格更新の手続きも手伝ってくれましたし、派遣先で実際に働きはじめてからも、公私にわたって色々と気に掛けてもらい助かっています。何か困ったことがあると、メールや電話ですぐ相談に乗ってもらえるので心強いですね。派遣ですと専任のサポート担当者が付いてアドバイスもしてくれるので、安心して仕事に集中できます。