「物事の上流」に携わる仕事をしたい
――就活はどんな感じでしたか?
片岡さん 国家公務員をはじめ、コンサルタントやシンクタンクといったところを受けていました。「この業種で働きたい」と言うより、「物事の上流に携わる仕事をしたい」と思っていました。上流の仕事は社会的な影響が大きくて、その分やりがいも大きいのかなと考えていたからです。
――その中で国土交通省を選んだ理由はなんですか?
片岡さん 最終的に国土交通省に決めたのは、所管する業務が幅広いことでした。正直「これをやりたい」というものが明確ではなかったので、幅広く仕事をしながら、見つけていこうという気持ちがありました。また、現場があるのも魅力でしたね。国内外に幅広く現場を持つ国土交通省で、幅広く業務に携わりたいと思えたのが最終的な決め手です。
――地元の自治体は考えなかったですか?
片岡さん それは考えました。父親が地方で道路の仕事をしていたということもあったからです。ただ、「物事の上流に携わる仕事」という意味では、ちょっと違うのかなという感じでした。より上流の仕事に携われるのは国家公務員だと思って、今の選択をしました。
――国土交通省の面接のとき、なにをやりたいか聞かれませんでしたか?
片岡さん 「水環境をやりたい」と言いました。道路ではなかったです(笑)。
生まれて初めての一人暮らしは、新鮮で楽しい
――最初の配属先として土佐国道事務所に赴任して、半年ちょっと経ったわけですが、どんな感じですか?
片岡さん 現在は高規格道路事業の積算業務を主に担当しています。公務員の仕事は細かい仕事が多いのですが、自分は大雑把な性格なので、最初の数ヶ月は苦労しました。今はその辺にも慣れつつあるという感じです。
たまたまですが、父親と同じ仕事をしているのは、感慨深いものがあります(笑)。これも偶然ですが、新規の建設事業を多く発注している事務所で、現場に近い工務課での仕事なので、非常に貴重な経験ができていると思っています。
あと、個人的には、生まれて初めての一人暮らしなので、なにかと新鮮で楽しいです(笑)。
――京都が恋しいとかはないですか?
片岡さん 全然ないです。ただ、将来どういう気持ちになるか、今のところはわからないです。
――今後も全国を転々とする生活が続きますが、その辺も大丈夫ですか?
片岡さん それも全然気になりません。一旦地元を離れた以上は、次は全国どこでも良いという気持ちでいます。
――そのうち霞ヶ関でも働くことになるでしょうけど、それも平気ということでよろしいですか?
片岡さん そこはちょっと不安です(笑)。なんせ、京都市の田舎のほうで暮らしてきたので、東京での生活をうまくやっていけるのかなと。ただ、順応力には自信があるので、なんとかなるだろうと思っています。
下水道という限られた分野で、インパクトのある仕事をしたい
――「これはやりたい」という仕事はありますか?
片岡さん 河川や下水道といった水環境系の仕事ですね。自分が勉強してきたことが生かせる業務に携わってみたいと思っています。大学院時代は湖や河川をフィールドに研究をしていたので、河川など水環境に関わる業務に携わりたい気持ちがあります。
また、高知県には四万十川や仁淀川など大きな河川があり、そのような河川と共存してきた歴史を聞くと、余計河川に関する業務に興味がわきます。
――研究したことを活かせる仕事としては、普通に下水道が一番じゃないですか?
片岡さん 私もそう思っています(笑)。あと、インフラの海外輸出に関する仕事も興味はあります。下水道は世間からあまり注目されていない分野なので、「社会に大きな影響を与える仕事」と言えるか微妙ですが(笑)、下水道という限られた分野で、大きなインパクトのある仕事ができたらなという思いはあります。
良い意味でも悪い意味でも転勤の多い職場
――国土交通省の仕事をアピールすると、どうなりますか?
片岡さん やはり、現場を持っていることが、国土交通省の魅力だと思っています。自分が関わった仕事が実際にカタチになることに、やりがいを感じています。良い意味でも悪い意味でも転勤が多い職場ですが、好奇心が旺盛な人には、向いていると思います。
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