神社の洞穴の点群データをとる
――中下さんは今、どのようなお仕事をされているのですか?
中下さん ホルス時代は首都高の仕事を首都高技術と一緒に受けるのがメインでしたが、D&Dになってからは、首都高以外に、鉄道や空港、港湾などの仕事もするようになっています。それから、ドローンを使っての仕事にも取り組んでいます。業務の幅が広がったと感じています。つい最近では、とある神社の依頼で、洞穴の点群データを取り3Dモデルを作成しました。なんでもやっています(笑)。
――点群データの取得にはどのようなツールを使っていますか?
中下さん いろいろです。たとえば、高い精度が求められる場合は固定式のレーザースキャナーを使っています。場所や条件に応じて、ハンディスキャナや自社製のロボット、MMSやUAVと使い分けながら、必要なデータを取得し利用しています。弊社の機材で足りない場合は、連携している会社さんにお願いしています。
「世の中の弱いところを助けたい」ということで仕事をしています。そういう意味ではニッチなビジネスです。ニッチなビジネスは金額的には低くなりますが、競合が不在で、実績もあまり問われず、お困りごとを解決するので、喜んでいただけることが多いです。お金を除けば、メリットしかない分野なので、わが社の特色の一つにしたいと考えています。
――業務内容がガラリと変わってどうですか?
中下さん ホルス時代は、首都高のことを熟知している社員が多くいました。たとえば、どこになんの資料があるか把握しているので、非常にスムーズに仕事ができていました。ところが、外販の仕事になると、しゅん功図などの資料がなにもないので、現場に行ってみないとなにもわからないという状態で仕事をすることが増えました。以前にはなかった不安と言うか、難しさ、戸惑いを感じながら仕事をしているところです(笑)。
社員が点検用のロボットを製作する
――技術部ではロボット開発も行っていると聞いたのですが。
板橋さん そうです。新技術開発課(7月より構造点検技術課に改名)というところに機械工作が得意な社員がいまして、その社員に相談をして、点検用の機械やロボットなどをオリジナル製作しています。道路構造技術時代からいる社員ですが、その社員がいるからこそ、新技術開発課ができたと言っても良いかもしれません(笑)。
――会社の隣にタミヤ模型があるのは好都合ですね(笑)。
板橋さん ええ、ウチのロボットはタミヤ模型のタイヤがついています(笑)。
「自分は関係ない」をなくしたい
――技術部としての目標、課題をどう捉えていますか?
板橋さん さきほどもちょっと言いましたが、当面の目標としては、一つの仕事をD&Dで一貫して受けるようになることです。水の中であろうが、空であろうが、点検、補修設計、管理も含めて引き受けるようにしたいです。難点検箇所があった場合は、そのための技術を部内で開発して、点検します。図面がない場合は、点群データを取って、復元図面を作成し、それをもとに補修設計を作成し、施工計画を立て、概算工事費を算出します。技術部で完結する仕事は、すでにやっていますが、もっと大きな構造物でこれをやっていきたいと考えているところです。
課題としては、いろいろな業務を社員のみんなが自分のものにしていくこと、社員の能力の底上げだと考えています。自分が担当する業務だけやるのではなく、自分の業務や課の業務を越えて、仕事ができるようになれば良いと思っています。部内の垣根をなくして、「自分は関係ない」をなくしていきたいですね。これは私自身にも言えることですが。
メンテナンスの仕事に興味がある方なら大歓迎
――人を増やすというところはどうですか?
板橋さん 設計など業務経験がある人がベストですが、経験のない方でも、メンテナンスの仕事に興味がある方なら誰でも大歓迎です。今40名ぐらいなので、最終的には最低でも倍にしたいところです。
D&Dは、この業界にしては女性社員が多い職場です。テレワークや請負といったいろいろな働き方にも柔軟に対応しているので、セカンドキャリアとしてガッツリ長く働きたいとか、在宅で働きたいとか、週3で働きたいといった方も募集しています。ぜひご応募ください(笑)。
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