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首都高D&Dのミャンマー人3Dオペさんに聞く。なぜ日本のドボク業界で働くのか?

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公開日:2023.08.29
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日本でずっと働き続けたい

――最初はCADをやったのですか?

イさん 最初から点群データから3Dモデリングする仕事をしました。仕事を覚えるのに大体3年間ぐらいかかりました。それまではいろいろ失敗していました。ソフトウェアのことも橋梁のことも何もわからなかったからです。

――中下さんがメインで教えたのですか?

中下さん そうですね。最初は日本語での会話もままならなかったので、まずは2Dの図面を見ながら、橋梁の部材などの言葉を覚えてもらうことから始めました。そこから徐々に3Dのモデリングを覚えてもらいました。2年目ぐらいからは、サクサク仕事をしてくれるようになりました。とくに、点群処理ソフトは英語のみのソフトを使っているのですが、このソフトに関しては、彼女のほうがスムーズに操作していて、逆に彼女から教わっています(笑)。

――ずっと日本で働き続けていく考えですか?

イさん 私は、日本に来る前から「日本にずっと住み続けたい」と考えていました。ホルスでずっと働くかは決めていませんでしたが、良い会社だったので、正社員として長く働きたいと考えるようになりました。

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2人にはなるべく別々の業務を振り分けている

インタビューに答えるニンさん

――ニンさん、最初はどのようなお仕事をしましたか?

ニンさん イさんがいるので、わからないことはイさんに聞きながら、仕事をしていました。中下さんにもいろいろ教わりました。社員のみんなも優しく教えてくれました。

CADはやったことがあったので3Dモデリングはすぐに覚えましたが、橋梁に関係する専門用語を覚えるのが大変でした。そういうことを覚えながら、2Dの図面作成などもやっていました。

――イさんの存在は大きかったのではないですか?

ニンさん 日本語は勉強しましたが、日常会話が難しかったです。なにか言いたいときはイさんに聞いたりしていました(笑)。

――イさん、ニンさんが入社してからどうでしたか?

イさん ニンさんが入社する前は、ミャンマー人は私1人だったので、少しサビしいと思うときもありました。ニンさんが入社してそういうことはなくなりました。ニンさんはシビルエンジニアリングを勉強していたので、橋梁の部材のこととか構造計算のこととか、わからないことを教わることもできました。

――2人はコンビで仕事をしているのですか?

中下さん いえ、彼女たちへの業務の振り分けは、なるべく別々の業務にするようにしています。同じ業務を振り分けてしまうと、2人の間で完結してしまい、他の人とのコミュニケーションが不足すると思ったからです。お互いが協力しつつもそれぞれの得意分野を生かし、周囲の人に相談しながら仕事をしてもらいたいという思いがあります。

ニンさんには最初は2Dの仕事を主にやってもらいました。もともとはミャンマーに帰る前提だったので、ミャンマーでは3Dより2Dのほうが仕事がみつかりやすいだろうということでの判断でした。

もっと現場に出て、自分をレベルアップしたい

――D&Dになってどうですか?

イさん ホルスのころからあまり変わっていません。主に3Dモデリングをしています。ただ、D&Dになってから、現場計測とか、他の仕事を手伝うことも増えています。

――仕事には慣れましたか?

イさん 慣れました。でも、BIM/CIMとか、新しい技術はまだ勉強中です。まだ技術力が足りていないです。

――ニンさん、今のお仕事はどうですか?

ニンさん イさんと同じように、3Dモデリングのほかに3D点群データから2D図面を作成したり、寸法確認をするといった仕事をやっています。

――仕事には慣れましたか?

ニンさん 慣れたと言えるかどうかはわかりません(笑)。橋梁の部材はたくさんあるので、部分ごとに少しずつ覚えながらやっているところです。もっと現場に出て、自分をレベルアップしたいです。3Dモデリングのソフトもいっぱいあるので、どのソフトをどう使えば一番早く作業ができるのか、探しているところです。

今後もお母さんとして頑張ります(笑)

――中下さんをどう思いますか?

イさん お母さんとして、優しくしてもらっています(笑)。私たちのことをよく考えてくれる方だと思います。中下さんがいなかったら、日本での仕事はもっと大変だったと思っています。仕事に関しては、キビしく教えてもらうこともありますが、休みの日は、中下さんの家に行って、お料理を食べさせてもらったりしています。

ニンさん いつもありがたいと思っています。私にとってはとても大事な存在です。仕事のことやプライベートな悩みを相談したり、日本のお料理のことを聞いたり、なんでも話しやすい方です。私にとっても、お母さんです(笑)。

――ミャンマー人に仕事を教えるのはどうですか?

中下さん 人に教えること自体は嫌いではないので、そこは楽しみながらやっています。正直に言うと、最初に会社からミャンマー人を採用すると聞いたときは、スゴく反対しました。仕事をする上で、言葉が通じないのは難しいと思ったからです。ただ、面接してみると、スゴく頑張っている子たちだということがわかったので、不安はありましたけど、受け入れようと覚悟を決めたんです。

仕事に入ってからは、日本語と英語で資料をつくった上で、とにかくゆっくり日本語で話すことを心がけながら、教えていました。大変と言えば大変でした。今となっては、彼女たちがいたからこそ、たくさんの3Dデータを処理することができるようになり、仕事の幅が広がったので、本当に感謝しています。お母さんとして、今後も頑張ります(笑)。

自分の仕事の能力を高めるためには日本で働くのが良い

――ミャンマーで働くのと日本で働くのと、どっちが楽しいですか?

イさん 難しい質問ですね(笑)。最近は少し変わってきていますが、ミャンマーでは、女性だと、社内のポジションがなかなか上がりません。日本も男性中心ですが、どちらかと言えば、日本のほうが良いのかなと感じています。私は女性なので、会社に認められるためには、男性よりも頑張らないといけないと思っています。

ニンさん ミャンマーは女性が働ける環境がまだ整っていないところがあります。3Dなどの新しい技術も遅れています。言葉のカベはありますが、自分の仕事の能力を高めるためには、日本で働くほうが良いと思っています。何より、毎日楽しく仕事ができています。

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この記事を書いた人

四国の犬
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基本的には従順ですが、たまに噛みつきます。
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