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首都高D&Dのミャンマー人3Dオペさんに聞く。なぜ日本のドボク業界で働くのか?

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四国の犬
公開日:2023.08.29
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首都高D&Dのミャンマー人3Dオペさんに聞く。なぜ日本のドボク業界で働くのか?
目次
  1. 3D業務の担当技師である2人のミャンマー人女性
  2. 大学を卒業後、ヤンゴンで働きながら日本語を学ぶ
  3. 3Dモデリングといった新しい技術で仕事をしたかった
  4. ミャンマー人専門の人材派遣会社を通じてリクルーティング
  5. 中下さんは日本のお母さん
  6. 日本でずっと働き続けたい
  7. 2人にはなるべく別々の業務を振り分けている
  8. もっと現場に出て、自分をレベルアップしたい
  9. 今後もお母さんとして頑張ります(笑)
  10. 自分の仕事の能力を高めるためには日本で働くのが良い

3D業務の担当技師である2人のミャンマー人女性

先日、首都高デジタル&デザイン株式会社(以下、D&D)の女性管理職社員である板橋さんと中下さんの記事を出した。今回は、3D業務の担当技師である2人の女性に登場してもらう。この2人をピップアップしたのは、ミャンマー出身だからだ。

いまどき海外出身の労働者が珍しいというわけではないが、首都高グループである会社のインフラメンテナンス業務をミャンマー人女性が支えているという構図が、単純に興味深かったためだ。2人の上司(お母さん)であるということから、中下さんにも加わってもらった。

イ モン ウーさん 首都高デジタル&デザイン株式会社 技術部 インフラデジタル課

イ モン ウーさん 首都高デジタル&デザイン株式会社 技術部 インフラデジタル課

ニン ニン ウーさん 首都高デジタル&デザイン株式会社 技術部 インフラデジタル課

ニン ニン ウーさん 首都高デジタル&デザイン株式会社 技術部 インフラデジタル課

中下 倫子さん 首都高デジタル&デザイン株式会社 技術部 インフラデジタル課 担当課長

中下 倫子さん 首都高デジタル&デザイン株式会社 技術部 インフラデジタル課 担当課長

大学を卒業後、ヤンゴンで働きながら日本語を学ぶ

――イさん、ミャンマーでなにをしていたか教えてください。

イさん 私はミャンマーの旧首都でもあり国内最大都市であるヤンゴン出身です。ミャンマー海事大学というところで、主に船のデザインやモデリングについて学びました。大学卒業後は、ヤンゴンにあるインターナショナルスクールで2年ほど中学生に数学を教えていました。そのころに、日本で働けるチャンスはないのかなと考えるようになりました。私の同級生が日本で働いていて、日本の会社や文化などの話をきいて興味をもったからです。

――ニンさん、お願いします。

ニンさん 私はミャンマーの中央部分にあるマグウェイという田舎町の出身で、地元のマグウェイ工科大学でシビルエンジニアリングを学びました。大学を卒業後、建設会社で1年間ぐらいシビルエンジニアリングの仕事をしました。その後ヤンゴンに出て、専門学校で2年間ぐらいシビルエンジニアリングの先生をしました。

――ミャンマーでは「シビルエンジニアリング=土木」ですか?

ニンさん ミャンマーでは、シビルエンジニアリングの中に土木も建築も含まれています。大学では土木と建築どちらも勉強しました。

――ミャンマーではBIMやCIMは使っていますか?

ニンさん はい、使っています。ただ、CIMよりはBIMのほうが多く使われています。

3Dモデリングといった新しい技術で仕事をしたかった

――イさん、来日した経緯を教えてください。

イさん 大学では古い船をどうやって修復するかというリバースエンジニアリングも学んでいました。それと古い船の3Dモデリングもやっていました。

日本で働きたいと思って、日本の人材派遣会社に入社しました。船の会社も含め何社か面接をした中にホルス(現D&D)がありました。ホルスのことを最初に聞いたときは、高速道路のことはよくわからないと思いましたが、社員の人はみんな優しいと思いました(笑)。

それでホルスについて後でいろいろ調べてみると、古い構造物を3Dデータを使って点検や補修をするという仕事だったので、そこに興味を持ちました。BIM/CIMや3Dモデリングといった新しい技術を使った仕事をしたかったので、ホルスに決めました。私が来日したのは2017年11月でした。

――ニンさん、どうでしたか?

ニンさん 日本で働きたいと思っていたので、日本の人材派遣会社に入社し、その会社の日本語学校で勉強しながら、日本のいろいろな会社と面接をしました。そんなとき、ホルス(現D&D)の人たちがミャンマーの日本語学校に来ました。会社や業務に関する説明を聞きました。

そこで、ホルスは橋梁などのメンテナンスをする会社だと知り、興味を持ちました。会社の人たちも良い人ばかりだったので、ホルスで働きたいと考えるようになりました。その後、面接のために来日し、派遣社員としてホルスに入りました。来日したのは2019年5月です。

ミャンマー人専門の人材派遣会社を通じてリクルーティング

――ホルスとして、ミャンマーでリクルーティング活動を行っていたのですか?

中下さん 彼女たちがもともといたのは、神田にあるMJテクノロジーというミャンマー人専門の人材派遣会社です。その会社とホルスにつながりができ、派遣社員を紹介していただくことになりました。当時ホルスとしては3Dのできる技術者が必要であり、5人ほどリモート面接をしましたが、最終的に、一番意欲が感じられたイさんにきていただくことにしました。最初の3年間は派遣社員でしたが、今は正社員として働いています。

ニンさんが私たちを知ったのは、イさんの里帰りに合わせてヤンゴンにある日本語学校やミャンマーの橋などを視察した時のことです。弊社の業務や日本でのドボクがどういうものかを紹介しました。先輩であるイさんの話を聞いて、後輩であるニンさんたちはかなり興味を持ってくれたようです。ちなみに、日本語学校の授業料は無料で、来日する費用もMJテクノロジーが負担しています。

ニンさんは、最初のころは、いずれミャンマーに帰るつもりだったので、かたくなに「社員にはならない」と言っていましたが(笑)、その後ミャンマーの国内情勢が変化したので、今年の4月から契約社員として働いています。

中下さんは日本のお母さん

インタビューに答えるイさん

――日本で実際に働いてみて、どう感じましたか?

イさん 日本も初めてだし、土木も初めてだし、初めてのことが多すぎて、大変でした。家族も心配していましたし、私自身悩みました。中下さんを始め、ホルスの社員の方々からは、仕事のことはもちろん、日本の文化やマナーなどについて、いろいろ優しく教えてもらいました。

――中下さんは「日本のお母さん」?

イさん お母さんですね(笑)。

中下さん 毎年母の日にプレゼントをくれます(笑)。

イさん 今でもいろいろ勉強している最中ですが、中下さんのおかげで、安心して仕事をすることができます。

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四国の犬
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基本的には従順ですが、たまに噛みつきます。
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