80時間以上の残業はつけるな!忖度しろ!
サービス残業は建設業全体の根が深い問題であるにもかかわらず、1ヶ月で是正を求められる。これに対する建設現場の早期解決策は「80時間以上の残業をつけるな」である。現場所長クラスでできることと言えば、この程度というのが本音だ。
会社をあげて「工期やコストを気にしなくていいから、みんな残業を80時間以内に抑えよう!」となれば話は別だが、そんなことはあり得ない。建設業界に限らず、営利企業にとって「働き方」は2次的なことであり優先度の低い課題だからである。
私自身も普通に「これ以上残業はつけるな」と指示したことはある。部下にしてみれば、上司の指示だから選択肢は「残業をしないで帰る」か「サービス残業をする」かの2つに絞られる。
残業しないで帰ること自体は難しくはないだろうが、結果として与えられた仕事を決められた期日までに終えられなければマイナスの評価を受ける。それを避けるにはサービス残業をせざるを得ない。技術者として品質にはプライドを持ってこだわりたいという責任感もこれに加わっていく。 そのシワ寄せは結局、現場にやってくる。
某ゼネコンの知人によれば、「労基対策で残業は80時間以上つけられない」というのは業務指示ではなく「忖度」だという。
長時間労働はゼネコンと発注者の問題
厚生労働省は「平成28年版過労死等防止対策白書」の中で「所定外労働が必要となる理由」として、企業側の回答を公表している。上位4点は以下の通りである。
- 顧客(消費者)からの不足な要望に対応する必要があるため
- 業務量が多いため
- 仕事の繁閑の差が大きいため
- 人員が不足しているため
企業側の回答であるにも関わらず、個人の能力・資質に起因する回答が少ない。つまり、長時間労働は、労働者に責任があるわけではなく、企業側に起因するものと断言しても問題はないと思う。
日本の雇用システムは「人」に「仕事」をつけていく。「仕事」に「人」をつける諸外国と違って、担わせる業務の範囲が際限なく広がる可能性があり、仕事の絶対量の増加を促す可能性も大いにある。業務の範囲が広がり、複数の担当を持つようになると、主たる業務が順調に進んでいても、ほかとの関係でトラブルが発生した場合には残業を余儀なくされる。たとえば、ハウスメーカーで施工管理をやっている知人は、何件もの住宅工事を一人で担当している。
良い意味でも悪い意味でも、この国における残業は合理的に生まれていると思われる。そして建設業の場合、公共工事も民間工事も含め、発注者の存在も長時間労働の問題と無縁ではない。
だから何?
改善を呼びかけているつもりだろうな
労働時間に縛られない自由な働き方=長時間労働の賛美としか思えないですね。勿論、45時間以内を選んで公平に評価されるなら別ですが笑。まあ、書いた人の本心なのかもしれませんけど。
病んじゃう人がいるなら悪なのでは?
どうせ、残業しないと終わらないし、、残業代がきちんと支払われるなら文句もないんだよな。
そもそも残業嫌いなんで金貰えないならやらない。