勾配が一定じゃない屋根
ここ最近、鉄骨構造体全体のチェックを始めたのだが、一番最初にこれは変だな!これでいいのかいな?と感じたのが、屋根の勾配が途中で一寸変わり、屋根が折れ曲がる寸法設定になってることだ。
現場成型の折板屋根を使うので、水勾配方向はシームレスだが、棟の頂点に近づく少し手前から勾配が急激に緩くなり、棟付近はほぼ水平に近い。勾配の数値などの明記はなく、ただ通り芯の交点ごとの高さが記載されてるだけで、パッと見た目にはほとんど気づかず、実際の現場でも目立つ箇所ではないが、建築の常識としては変だ!と感じる。
これは描かれた施工図が間違ってるわけではなく、元々の設計図がそんな寸法設定になっているのだ。設計としては圧倒的にオカシイ!と思うが、施工図チェックの立場上、設計図に記載されてる寸法通りであれば施工図が間違ってるとは言えず、設計図通り描かれているのだから施工図は正しい!と判断される。
図面のそれぞれの段階で関わる人間が、オカシイ!と感じたことを率直にフィードバックできるような体制になっていれば、こんな違和感もすぐ解決し、ひいては建築の品質を向上させることに繋がっていく。
それが風通しの悪いゼネコンだとなかなかそうはいかない。私が今チェックしてるのは鉄骨のサブコンが描いてきた図面だ。私のいる元請けの描いた鉄骨図を基に描かれているが、元の図面の表記の仕方が非常に分かりづらく、どこに何が描いてあるのかやっと分かってきた段階だ。
どんな建築でも一番大切なのは大本の建築図面で、その段階でどこまで考えられた図面が描かれているかで、その後の施工図の出来栄えも変わってくる。今更ながら、やっぱり基本図面が一番大切だよなぁ!と感じている。さてこの現場は、この先どうなるのだろうか。
「施工管理求人ナビ」では建築施工管理の求人を広く扱っています。転職活動もサポートしていますので、気になる方はぜひ一度ご相談ください。
⇒転職アドバイザーに相談してみる
いくつか記事読んでるけど、筆者の立ち位置は?
ゼネコンの派遣社員?その下の躯体業者とかの派遣社員?
そしてサブコンの認識よ。空調衛生電気とかがサブコンでしょう。