現場所長「自分の家もあばら家だけど、ここまでひどくないよ」
最後に私が経験した失敗事例を紹介します。
敷居の建具が入る溝がありますね。建具がその溝で左右に動き開閉します。その溝の深さで失敗しました。
溝の深さは普通は2~3㎜です。敷居滑りを張り付けても建具が外れません。ところが、あるスーパーゼネコンさんの現場で、設計さんがその溝の深さを5㎜にしろとききませんでした。5㎜は相当に深いです。たしかに建具は地震でも外れないでしょう。
私は3㎜で十分だと突っぱねたんですが、頑としてききません。しかたなく、その通りにしましたが、案の上、鴨居の部分で隙間が大きく出て、見苦しいのなんの、貧乏くさくなりました。
そこの所長さんが皮肉まじりに言っていました。「自分の家も相当にあばら家だけど、ここまでひどくないよ」と。まったく同感です。さすが昔の人は考えてるなと思ったしだいです。
結局、お金を掛けて、その建具の隙間から見える部分を化粧単板で張り付ける事でなんとか収まりました。木工事はとにかく寸法1~2㎜にこだわります。
こういう内容だと、てきめんにコメントが無いですね笑
最近の若手の管理者は見出し寸法の意味もわからない様で、知り合いの大工さんの現場では、枠幅が合わない建材が3回届いたと仰っていました。
面打ちもわからず、長尺の建材が3本とか、窓枠じゃなかったらどうするんだ、と。
30代の監督さんだそうです。