インバート掘削遠隔管理システムとは、清水建設によって開発された山岳トンネルの不良地山に対応する施工技術のことで、原理的には、支保工の設置ロボット/管理システムを標準装備することで、効率的な掘削とトンネル断面の変形/崩落防止に寄与するものである。尚、一般的には、不良地山でトンネル掘削する場合、安全面を考慮して支保工を1m間隔で建て込んで掘削するものとされるが、その際上部/底部(インバート)を接合してリング状に早期閉合し、(汎用重機を使用して)土圧に高い抵抗力を発揮させるものとされるが、当該インバート(底部逆アーチ型)支保工設置ロボット/掘削遠隔管理システムを組み合わせることにより、掘削状況を3次元スキャナー計測で見える化して切羽付近までのインバート施工を早期閉合するものとして、従来型に比べ、切羽直近3mまで施工能力の大幅な向上に寄与するものである。ちなみに、インバート(底部逆アーチ型)支保工設置ロボット(エフティーエスとの共同開発)は、ブーム(3本)を遠隔操作してリング状の支保工を施工するもので、従来型に比べ大幅な省人化に寄与するものである。