リニアブレースとは、清水建設によって開発された特定天井に対応する耐震天井構工法(耐震ブレース)のことで、原理的には、(2本の)ブレース上端を躯体に、下端を天井ボードに(専用固定金物を介して)直接配置することで、剛性が高い吊り天井を実現するものである。尚、特定天井は高さ6m、面積200㎡、重量2kg超/m2の吊り天井と定義され、国交省により地震時の天井脱落防止対策が義務付けられる。しかし、国交省の技術基準を満たす特定天井対応つり天井はブレースが過密になるため、コストが高騰する場合は現実的とは言いがたく、リニアブレースでは天井面積20~25㎡に一対の割合で配置する場合に国交省規定の性能確保/大幅なコスト減が可能となった。ちなみに、天井周囲のクリアランスも規定以上の水準で設計が可能とされ、気密性/音響性能の向上にも寄与するものとされる。