低床式AGVとは、大林組によって開発された資機材運搬用の低床型無人搬送車のことで、メカナムホイールという駆動機構による狭隘地での切り替しがなく、積載荷重1t/移動速度35m/sで、特別な技能を有しない作業員の最小配置による(磁気テープに依らない)遠隔操作で省力的/省人的な搬送作業に寄与するものである。低床式AGVの車体仕様は長さ1100mm×幅1100mm×高さ180mm、重量220kgとされる。原理的には、磁気テープ上の経路を自動走行するもので、資機材の下に入り込み、積載したまま仮設エレベーターで乗降して、低層から上層階の作業エリアへ運搬するものである。他方、潜り込み式AGV(大林組開発)は、搭載された低床型ジャッキシステムにより台車からジャッキが伸長、(資機材を)持上げて積み込み、目的地まで(磁気テープ経由で)自動搬送するものである。ちなみに、低床式AGVは段差/スロープ上の走行も可能とされ、今後はICT活用における、複数AGVの協働に向けた技術開発が期待される。