比抵抗センサーとは、シールド機周囲の土質を判定する探査システムのこと。比抵抗センサーは、清水建設と応用地質によって共同開発された。原理的には、シールド機のカッターヘッド側面に設置した比抵抗センサーで掘削中の地山に電気を流し、電気の流れにくさ(比抵抗値)を測定し、地山が砂層か粘土層かを判定するもの。一般に、値は砂層>粘土層を示し、粒径が大きくなるほど大きくなるといえる。なお、同じ土質でも生成年代や地域により値に差があるとされる。ちなみに、一般的なシールドトンネル工事は、地上から数百メートル間隔で実施したボーリング調査の結果を元に、掘削範囲の土質分布を想定し、計画や施工に活かしている。また、密閉型シールド機を用いた場合は、掘削中に地山を直接確認できないため、掘削ずりや計測機器の値から間接的に判断し、泥水や泥土の性状、セグメント充填材の量など調整しなければならなかったため、比抵抗センサーは施工の効率化や安全性の向上に役立つといえる。