超多点注入工法とは地盤注入開発機構(液状化防止注入協会)によって開発された薬液注入(注入固化)工法のことで、砂地盤への親和性(粘着性付与)を利用した土留め止水/盤ぶくれ対策として使用されるものである。原理的には、注入管(ノズルチップ)/注入プラント(流量計)/一括集中管理システム(マルチ多連システム)によって構成される超多点注入工法は、結束注入細管(内径6mm)を用いた多点同時注入(32箇所)を大きな特徴として、削孔(ロータリーパーカッション)→シール材(恒久グラウト)充填→注入管建て込み→ケーシング引き抜き→クラッキング→同一孔による薬液同時注入の一連の流れで、長期耐久性に優れる地盤改良/供用しながらの工期短縮に寄与するものとされる。尚、超多点注入工法のブロックサンプリングでは非常に良質な供良体となっており、地震に対する優位性が高いとされる。ちなみに、超多点注入工法はNETIS登録技術として特に狭隘な既設構造物直下への地盤改良に適するとされ、関連工法としてはDCI多点注入工法/多点同時注入工法などが挙げられる。