鉄筋充填式継手方式とは、鉄筋工事の合理化において開発された特殊継手の1つで、原理的には、スリーブと鉄筋の間に充填する材料により、モルタル充填継手、溶融金属充填継手に分けられる継手方式のことである。モルタル充填継手は、高強度無収縮モルタルを、内面に凹凸のあるスリーブと異形鉄筋の間に充填し、その付着応力によって接合する継手方式をいい、主にPC部材に打ち込まれた鉄筋の接合に用いられる。他方溶融金属充填継手は、金属スリーブに鉄筋を挿入し、その間にテルミット反応による溶融鉄を充填するもので継手性能は非常に良いとされるが、金属を溶融させるため現在はほとんど使われていない。