プラント施工管理は流体に注意!酸素配管は汚しちゃダメ
配管をやっていたら常識の範囲なのでしょうが、まだ若かった私は、酸素配管を養生もせずに運んでいました。配管内部にゴミなどが入らないように養生することは常識です。特に、酸素配管ではちょっとしたゴミから火災につながる危険性があります。
「何やってんだ!洗えー!」と怒られ、現場でウェスと洗浄液で配管掃除をすることに……。
プラント建設現場で配管工事に携わるときには、どんなものが通る配管なのか、どんな注意事項があるのか、よく確認しておくことが大切です。
プラント施工管理の情報の流れ
通常の建設工事だと、ゼネコンが元請けになることがほとんどでしょうが、多くのプラント建設工事では、エンジニアリング会社が元請けとなります。スーパーゼネコンでも一次下請会社として参加することになります。建設業の業種としては、機械器具設置工事業です。
客先の担当は、設計の担当と運転の担当がいたりします。客先の中での打ち合わせがうまくいっていないと、修正作業の可能性が高くなることに注意が必要です。
「こんな狭い場所じゃメンテナンスできないよ!」
「ここは台車を押して通るから、配管があると邪魔」
といった意見が、完成間際に出てくることもあります。設計の目だけではなく、運転員の目線でも工事を考えられているか、という意識も大切です。
また、こうした施工体制であるため、プラント建設現場では情報の流れが滞ることがあります。例えば、機械の配置が変わったという情報が建築に伝わらず、基礎型枠の位置が違う。配管貫通部に開口補強がない、下地材がある。といったことです。
コンクリート打設やボードを貼る前に気付いたからよかったものの、あまりに手直しが多いと工程にも影響が出てきます。手直しをしないために、変更などの情報をどうやって共有するかが大切です。
普段から打ち合わせの機会を設けることで、情報の流れを作ることが出来ます。
プラント施工管理の特殊工程
人間の体でいうと、血管となるのが配管です。扱うものによっては、溶接箇所のレントゲン検査(RT)や浸透探傷検査(PT)、焼鈍など特殊な工程が必要となります。この順序を抜かしてしまうと、手間のかかる修正作業をしなければなりません。
私もこの点で失敗したことがあります。PTやRTが指定された配管溶接部で、RTが終わって次を組んでしまった結果、後から切断取外し、再度PTを受けるという失敗です。「何回無駄なことさせるんだ!!」と怒られました。
プラント建設現場の施工管理では、どのような検査をしなければならないか、事前にしっかり確認しておくことが大切です。