プラント施工管理の工程遅れ
工程どおりに完工させることは、プラント建設工事でなくとも当然のことです。
ただし、プラント建設工事では工期遅れの責任が大きくなります。完工時期に合わせて、原料の受け入れを予定していたり、試運転の人員を手配していたりするためです。
予定していた工期が遅れると、それらが手配し直しとなり、損害が生じます。工期遅れによる損害が生じた場合、金額的な責任をとることが契約書に明記されていたりするため、工期に遅れそうなときには早めの連絡・相談を心がけましょう。
プラント施工管理は配管ラックなど、クリティカルパスに注意
次の工程に影響が出る箇所は、特に工期に注意する必要があります。
例えば、配管ラックが完成する時期といったものです。配管ラックが完成する時期に合わせて、機械工事や電気工事が入ってくるため、ここが遅れると全体が遅れる可能性があります。
「いつから配管ラック入れる?」といったことは、工程会議で度々確認するようにしましょう。
プラント施工管理は埋設物に注意
基礎工事のとっかかりである掘削作業でつまづく原因は、想定外の埋設物が出てきた時です。既存の敷地内での建設工事では、図面も残っていない埋設物が出てくることがあります。
私も杭打ち時に「杭が入らない」ことがありました。調べてみると、調査段階では分からなかった昔の地中構造物が埋まっていました。急遽、重機と人を増やして掘削しながらのはつり作業に切り替えです。
また、配管貫通部の穴あけ時、火災報知器の線を切ってしまうこともあります。「図面にはのってなかったのに……」 という理由は通らないかもしれません。事前に、「ここに貫通穴をあけるけど、なにもないでしょうか?」と、客先確認しておくことが大切です。
……以上、プラント建設工事における施工管理の注意点を紹介しました。私たちの生活を支えているプラント建設工事に携われるということは、大きなやりがいです。同時に、現場には想定外の事例など「産む苦しみ」があります。それらの苦労を乗り越えて、大きなものを作ることができるというのも、施工管理の仕事の魅力です。ご安全に!