設備屋やサブコンに丸投げする建築技術者
建築現場で働いていると、同じ建設業界であっても「異業種」の人と一緒に仕事をしているような感覚になることがあります。たとえば、「建築系」の技術者のみなさんは、「設備屋さん」のことを何となく「異業種」に感じることがありませんか?
もしも、「全然感じない!」「むしろ一緒に仕事をする仲間だ!」と感じているのであれば、それは素晴らしい!
しかし、現実は「設備屋さん」の仕事内容を理解しようとせずに、「サブコンさん」や「設備課の職員」に丸投げする建築技術者が多いような気がします。特に、官庁工事では別途工事となるため、普段よりも「異業種」感は強いかも知れません。
実際、私の会社(ゼネコン)の建築技術者たちや、他社の人たちと話していても、設備屋さんについては「別途」という感覚を強く持っている人は相変わらず多いです。
各専門工事の人たちとの接し方もそうです。専門工事の範疇の突っ込んだ専門的な内容の議論については、最初から第三者的な態度の技術者もいますよね?
ゼネコンの建築技術者にとって「プラント屋」は異業種?
もう10年近く前の事です。私は某清掃工場の改修工事の現場(全工程7日間の小さな工事)に配属されました。
その清掃工場の工事には、建築の現場監督として配属されたのですが、「元請」としてではなく、「一次下請」としての配属でした。
というのも、清掃工場の現場を経験された人であればお分かりでしょうが、清掃工場の現場は、焼却炉などを扱う「プラント屋さん」の下請で仕事することが多いからです。
その改修工事の中で、50mmのALCパネルを張る工事がありました。そこで一応、元請けの監督さんにも材料の確認をしてもらおうと声をかけた時、今までは自分の中で当たり前としか考えていなかったものが違うことに気付かされました。