雪国の公務員が語る、愛、自慰、SM・・・除雪機械の秘密とは?
メッキリ寒くなってきました。北海道や東北・信越地域では雪がたくさん降っています。関東でも積雪があり、テレビでは帰宅難民の群集劇が繰り広げられました。
除雪作業は地域建設業の重要なお仕事でもあります。そして道路を除雪する際に肝要なのが、「愛」「自慰」「SM」です。
除雪作業の経験がない方には「下ネタ」にしか聞こえないかもしれません。私も公務員時代に先輩からこの話を初めて聞いたとき、何のことかさっぱり分からず、恥ずかしい気持ちになりました。
「うちの愛が折れ曲がった。どっかで愛、余ってないかな・・・」
「愛は無いけど、自慰ならあるよ!先端固いやつに改造した!」
「うちのSM調子悪くて、Sは上手くいくけど、Mがダメ・・・」
「うちのはバッチリ、毎晩SM頑張ってます!」
これは公務員の会話です。まだ若輩者だった私は、勤務時間中にセクハラ発言かよ!と思っておりました。
除雪機械の「Iプラウ」
愛とは「Iプラウ」のこと。除雪機械(除雪トラック)の先端についている、筒状の形状をしているパーツを言います。 除雪トラックの走行速度を生かし、道路に溜まった雪を進行方向の左側に吹き飛ばすパーツです。 郊外での除雪に用いられ、一気に雪を吹き飛ばします。
除雪機械の「G装置・Gプラウ」
自慰とは「G装置・Gプラウ」のこと。除雪トラックのお腹に当たる部分に装備しています。 Iプラウで雪を飛ばしますが、悲しいかな路面整正は出来ません。つまり、道路が凸凹になったままですので、走行するには支障をきたします。そこで、「G装置・Gプラウ」を使って、道路を平らにします。これで、気持ちよく走行することができます。
「G装置・Gプラウ」の歯(ブレード)を、どのくらいの角度で路面に当てるかが、除雪トラックのオペレータの手腕の見せ所です。彼らは夏場の道路状況も熟知しているので、場所によって角度を最適に変動させながら、路面を平らにしていきます。路面形状は均一ではありませんので。
降雪地域の人は、積雪前に道路の表層を削っている現場をよく見かけると思いますが、これは、ワダチを無くすための工事です。道路の凹凸を無くする作業です。 ワダチがあれば、そのへこんだ部分に雪が残ってしまいますので、除雪の意味が無くなります。雪国の除雪対策は、積雪前に道路を平らにすることからスタートするんです。