給湯器に排気筒がつながっておらず救急搬送
室内用給湯器は、給湯器と排気筒が容易に外れないよう、ビスやロックピンで抜け防止の措置がされています。
しかし新築でもリフォームでも、大工工事やクロス貼りの関係で、配管や固定金具を取り外すことがあります。
この場合、特監法で定められた有資格者であるガス消費機器設置工事監督者が脱着すべきなのですが、この事例では無資格者がそれを行いました。
その結果、排気漏れが発生して住人の方が一酸化炭素中毒で救急搬送される事故につながりました。
この事例では運よく死亡事故には至りませんでしたが、一酸化炭素というのは猛毒でほんの僅かな量でも死に至ります。
こちらがその数値です。
細かい数値ではわかりづらいかもしれないので具体的な例を示すと、一般的な広さのお風呂場に2Lのペットボトル分の一酸化炭素を混ぜると大体0.04%です。
たったこれだけで吐き気などの症状がでます。それほど一酸化炭素は強力な毒性の気体なのです。
他の設備工事も実態は同じ
一酸化炭素中毒だけでなく、同じような事故がガスや給排水でも起こっています。
指示や確認の徹底、無資格者による工事は絶対にさせない。
これだけで防げる事故がありますので、施工管理者、現場監督の皆様には、排気漏れによる事故防止を徹底して頂きたいと思います。