現場は常に見られていると意識
——地道な積み重ねで今日のマエダハウジングがあるわけですね。ほかにも創業時から特に意識されていることはありますか?
前田 リフォーム業者として信用と評判を高めるには、同じ志を持つ仲間が必要です。私は一緒に仕事をする人を探す場合、能力とか経験、実績よりも自分と同じ価値観の持ち主であるかどうか?を重要視してきました。その価値観の基準にしているのが「人の喜びが自分たちの喜びに感じられるか?」です。
「リフォームの良し悪しは職人の良し悪し」とよく言われますが、マエダハウジングの場合、職人さん選びにもこの考えを徹底しています。腕が良いのは当たり前で、人柄が良いか、人間性が好ましいかという点に比重を置きますね。「お客様に喜んでいただくことが自分の喜びだ」と感じられる職人さんと組みたいんですよ。
弊社の自慢は、そんな職人さんを集めていることですが、意思統一を図るため取引先約60社で構成する『前進会』という協力業者会を作って定期的に勉強会を開いています。
——協力業者が集って勉強する内容とは?
前田 お客様からの工事後のアンケートはがきの意見やクレーム、現場パトロールの報告など、より良い工事を行うための情報共有を行っています。現場のマナーについては、よくテーマに取り上げていますね。
例えば、以前リフォーム現場の敷地内で現場監督と職人さんが携帯で話す内容を聞いたお客様からその日の夜にクレームの電話が入ったことがあります。
「すみません!そっちに行こうと思ったのですが、今いる現場が忙しくて行けなくなったので、いいようにおさめてもらえますか」
「仕方がない。じゃあ適当にやっとくわ」
どうやら、こんなやり取りを話しているのを耳にされたらしく、「うちの家の工事を適当に片付けるとは何ごとですか!」と怒ってこられたわけです。
私としては現場を任せている職人さんたち全員に「現場は常に見られている」、「ふすま一枚で聞かれている」ということをいつも頭に入れて仕事に取り組んでいただきたい。施主さんに限らず、ご近所の方が現場作業の様子や、職人の振る舞いをカーテンのすき間から見られていることもよくありますからね。
各自が普段から自覚して行動していれば、「あの現場の職人さんたちはいつも一生懸命やってるな」と評価していただけるはずです。協力業者の皆さんとは常に「お客さんに喜んでもらいたい」という気持ちを分かち合う必要があるので、現場の様々な情報や気づきを共有して分析できる勉強会は欠かせません。
知らなかったけど建設業ってユニークな人が多いよね。他業種から入ってくるとびっくりする。昔野球選手だった監督とかいたわ。レーサーもいたな。変なヤツが多い。
広島在住ですがみるみる内に大きな会社になりましたね。
社長さんとも1度お会いしたことがありますが、腰が低く笑顔が特徴的な印象でした。
これからも広島を支える企業としてトップをひた走って頂きたいですね。
やはりリフォームをお願いするのもお金がかかることです。今の時代、新築が当たり前でなくリノベーションなどで家を甦らせることも多いです。技術は当たり前であとはやはりその人の人柄で最後はお願いするか決めると思います。前田さんはポジティブな人柄が伝わります。前向きな会社にお願いしたら家も上手くまわっていきそうです。そんなをことを思いました。
会社創業当時から現在まで、どのように歩んできたのかが分かりやすく楽しかったです。企業のトップのレベルで現場の雰囲気の向上、社員や職人の間での情報・意識合わせを行っていることに驚きました。
また、時代のニーズを先読みし、今後の職人の育成を行っている事にも感激しました。不動産業界だけでなく、他の業界でも活かせていける情報を得ることが出来ました。
今後も広島を代表する企業として、頑張っていただきたいです。
異業種からのリフォーム会社創業という時代ニーズを読む着想やチャレンジ精神に感銘を受けました。創業時の体験談や多能工育成が信頼成長のカギを握るなど事業経営の苦労が分かりやすくレポートされており、建設業に関わる立場の読者として共感するとともに大変参考になりました。
広島県のリフォーム業界で5年連続トップの実績、年商約20億円に達するまでに業績拡大させた経営手腕に今後も注目しています。
紆余曲折あって、1代で築き上げた会社
である事。また、業界独自の問題点を
克服改善されて現在の立ち位置にいる事
が理解出来。参考になりました。